ひたちなか市立外野小学校 菊地亮教諭

働き方改革についての教職員インタビュー
第7回

ひたちなか市立外野小学校
菊地 亮 教諭

  • 教務主任
  • 教員歴22年
菊地 亮 教諭

教科担任制で求められる情報共有

2年生以上の学年で教科担任制を導入している外野小学校。菊地先生に、教科担任制の導入などの取組により先生方の働き方がどのように変わったのかを伺いました。

菊地 亮 教諭2年生以上の学年で教科担任制を導入しています。

現在取り組まれている働き方改革について教えてください。

昨年度から、2年生以上の学年で教科担任制を導入しています。各学年4クラスなので、特別支援学級の先生や外国語の専科の先生方と連携しながら、学年4人で4~5教科を分担して指導しています。放課後には学年会を開いて、教科担任として気付いたことなどを先生方で伝え合い、情報共有をしています。これにより、不登校やいじめといった問題の早期発見につながり、問題が大きくなる前に着手できます。また、教科担任制により、教材研究や評価をする際の負担が非常に軽減されました。

教員の主な会議
職員会議

校長が主催し、学校運営に関する方針を伝えたり、教職員間の連絡事項を共有したり、意見交換を行う場。学校教育法で設置が定められている。

学年会議

同じ学年の教員が集まり、学年全体の教育活動や児童・生徒指導について話し合う会議。

教科会議

同じ教科を教える教員が集まり、授業内容や評価、教材研究などについて話し合う会議。

分掌会議

各分掌(教務、児童生徒指導、進路指導など)ごとに分かれて、それぞれの業務に関する情報共有や課題解決を行う会議。

菊地 亮 教諭9割以上の先生が「負担軽減になっている」

働き方改革が進んでいると実感している先生はどれくらいいますか。

教科担任制について、授業準備、教材研究、生徒指導の観点からアンケートを実施した際にも、9割以上の先生が「負担軽減になっている、またはどちらかといえば負担軽減になっていると思う」と捉えてくださっているので、先生たちの意識の中では負担は軽減されていると感じています。私が赴任してきたのがちょうど5年前で、その時は担任もしておりましたが、以前に比べ、先生たちが大変そうに遅くまで仕事をしているという場面は少なくなってきたと思います。

菊地 亮 教諭

菊地 亮 教諭「共有」し、みんなで「協働」することです。

働き方改革を進める上で大事なことは何ですか。

学校の業務を今以上に削減することが難しい中で、何に関しても職員全体でしっかりと「共有」することが、今後ますます重要になってくると思います。「仕事の質を下げることなく、成果を落とすことなく、いかに効率的に負担軽減できるか?」ということについて考える際、職員数が多いという本校の強みはもちろん、すぐに情報共有できるというフットワークの良さ、そして、みんなで協働の意識をもって取り組むことは、とても重要な要素になってくると思います。先生方は様々な改革の視点をもっていて、「こうすればもっと効率的にできるんじゃないか」といった前向きな提案をしてくれる先生も多いです。

菊地 亮 教諭「楽しむ」という気持ちでトライしてほしい。

教員を目指す若者へのメッセージをお願いします。

教員という仕事は、頑張った成果がすぐに見えるわけではないし、自分が思っていたことと違う結果が出て悩むことも多々あると思います。しかし、子どもたちに教えていて、満面の笑みで「分かった!」「できた!」と言われると本当に嬉しいですし、一緒に体を動かしたり、給食を食べながらおしゃべりしたりすれば楽しいです。大変なことはありますが、そういった「楽しさ」の方が、私は上回ると思っています。だから、「教員になる」という考え方ではなく、「教員という職業に就く」と思ってもらえれば。一生の仕事にするならば、ぜひ楽しむという気持ちでこの仕事にトライしていただけたらと思っています。そして、そういう方々と一緒に、この仕事を楽しみたいです。