日立市立泉丘中学校 久保田克也教諭

働き方改革についての教職員インタビュー
第5回

日立市立泉丘中学校
久保田 克也 教諭

  • 担当教科:保健体育
  • 教員歴19年
久保田教諭

支え合いながら、改革をみんなで進めていく

中学校では、部活動の時間が教員の業務負担として、課題となっています。久保田先生には、部活動改革の取組をはじめ、福井県での小学校勤務のご経験を交えながら、今後の働き方改革の推進に向けたお話しを伺いました。

久保田教諭ICTの積極的な活用や部活動改革、職員間の協力体制の強化に取り組んでいます。

現在取り組まれている働き方改革について教えてください。

泉丘中学校では、業務の効率化と教職員の負担軽減を目指して、ICTの積極的な活用や部活動改革、職員間の協力体制の強化に取り組んでいます。具体的には、Google Formsをはじめとしたシステムを活用し、事務作業や保護者との連絡調整の効率化を図っています。また、勤怠管理ツールにより勤務時間の可視化を進め、職員一人ひとりのタイムマネジメント意識の向上にもつなげています。さらに、地域と連携しながら部活動の地域展開の実現に向けて取り組んでいます。

部活動の地域展開について

これまで学校の教員が担っていた部活動の運営・指導を、地域の人材や団体(総合型地域スポーツクラブ、少年団、保護者の会など)に段階的に移していく取り組みです。将来にわたって、生徒が多様な活動機会を得られるようにすることが目的です。
地域展開により、生徒自身のニーズに応じた指導を受けることができる、地域の色々な年代の人と関わることができるといったメリットがあります。

運営体制図(日立市の例)
令和6年度地域スポーツクラブ活動体制整備事業成果報告書より

久保田教諭職員の心に余裕が生まれ、職場全体の雰囲気が良くなりました。

働き方改革が進んでいると実感するのはどんな時ですか。

職員の精神的なゆとりが生まれ、職場全体の雰囲気が良くなっていることから、働き方改革の効果を実感しています。たとえば、勤怠状況が可視化されることで、職員が自然と早く帰ろうとする意識を持ち、互いの状況にも気を配るようになりました。年休も取得しやすくなり、リフレッシュのための時間が確保できるようになったことも、実感の一つです。

久保田教諭「みんなで進めていく」という雰囲気づくりが何よりも大切です。

働き方改革を進める上で大切なことは何ですか。

「みんなで進めていく」という雰囲気づくりが何よりも大切です。制度やシステムの導入だけでなく、職場全体で協力し、支え合いながら改革を進めることで、継続的な改善が可能になります。また、教育活動や行事の見直しを進める際には、地域や関係者との連携・合意形成を丁寧に行うことも重要な要素です。

久保田教諭皆さんの新しい視点や感性、そして力が、この教育界には必要です。

働き方改革を進める上で大切なことは何ですか。

教員の仕事は、確かに責任が重く大変な面もありますが、それ以上に大きなやりがいと喜びがある仕事です。生徒の成長を間近で見守り、その笑顔にふれられるのは、教員ならではの特権です。今の教育現場では、働き方改革が進められ、若手教員も働きやすい環境が整いつつあります。どうか「ブラック」といったイメージだけにとらわれず、自分の目で現場を見て、新しい風を教育現場に吹き込んでください。私たちと一緒に、楽しく仕事をしていきましょう。