常陸太田市立誉田小学校 大貫紗希養護教諭
働き方改革についての教職員インタビュー
第10回
常陸太田市立誉田小学校
大貫 紗希 養護教諭
- 教員歴5年

日課表を見直し、放課後の業務時間を確保
養護教諭として、赴任5年目を迎えた大貫先生。日課表の見直しや学校行事の精選を実現するにあたって、学校内外への働きかけや協力体制の構築など、保護者や地域との連携が図られている様子が伝わってきました。
教職員の業務負担を軽減するため、日課表の見直しを進めています。
現在取り組まれている働き方改革について教えてください。
誉田小学校では、教職員の業務負担を軽減するため、日課表の見直しを進めています。登校完了時刻の繰り上げや中休みの短縮、年度始め・年度末の5時間授業の導入により、児童の下校時間を早め、放課後の業務時間を確保しました。また、バス会社と協力し、子どもたちが授業後すぐに乗車して下校できるよう調整したことも大きな成果です。さらに、市主催の健康診断の実施や、欠席連絡アプリ「リーバー」の導入、スクールサポートスタッフの配置等によって教員の負担を減らす取り組みが進んでいます。水泳授業も市の温水プールを活用することで準備や管理の手間を省き、業務効率を高めています。これら多面的な工夫により、働きやすい環境づくりが着実に進められています。
月曜日の日課表
見直し前 | 見直し後 | |
---|---|---|
朝の会 | 8:20~8:30 (10分) |
8:10~8:20 (10分) |
1時間目 | 8:35~9:20 (45分) |
8:25~9:10 (45分) |
2時間目 | 9:25~10:10 (45分) |
9:15~10:00 (45分) |
中休み | 10:10~10:30 (20分) |
10:00~10:15 (15分) |
3時間目 | 10:35~11:20 (45分) |
10:20~11:05 (45分) |
4時間目 | 11:25~12:10 (45分) |
11:10~11:55 (45分) |
給食・昼休み・清掃 | 12:10~13:40 (90分) |
11:55~13:15 (80分) |
5時間目 | 13:50~14:35 (45分) |
13:20~14:05 (45分) |
帰りの会 | 14:35~14:50 (15分) |
14:05~14:15 (10分) |
下校(委員会・クラブなしの日) | 14:55~ | 14:20~ |
放課後の時間にゆとりが生まれた時です。
働き方改革が進んでいると実感するのはどんな時ですか。
働き方改革の効果を実感するのは、放課後に時間的余裕が生まれた時です。児童の下校が早まり、職員がみんな同時に職員室に戻れることで、情報共有や相談が活発になり、職場の雰囲気も向上しました。年度始め・年度末の5時間授業の導入で、精神的な負担が軽減し、繁忙期にも余裕を持って対応可能になりました。欠席連絡アプリ導入による朝の対応削減や、常陸太田市の温水プールの活用、スクールサポートスタッフの支援も、日常的に業務の効率化を感じる要因となっています。

限られた時間の中で協力し、効率的に業務を進める姿勢が、改革を成功させる鍵です。
働き方改革を進める上で大事なことは何ですか。
働き方改革には業務の平準化と教職員の協力体制が欠かせません。業務の偏りを防ぐため、分担の見直しと支え合う意識が必要です。また、運動会の午前実施のように、行事の精選も負担軽減に有効です。また、地域や保護者の協力を得ながら行事を進めることが教員の業務をスムーズにしていて、地域の支援や保護者ボランティアとの連携が大変ありがたいです。限られた時間の中で協力し合い、効率的に業務を進める姿勢が、改革を成功させる鍵です。
子どもたちの人生に関わる責任と喜びを
教員を目指す若者へのメッセージをお願いします。
教員は子どもたちの成長に深く関わることができる、やりがいのある仕事です。日々の関わりの中で、子どもたちが未来に向かって成長していく姿を見守ることは大きな喜びとなります。困難に直面することもありますが、学校には支え合える仲間がいます。一人で抱え込まず協力できる職場環境があり、安心して働けます。子どもたちの人生に関わる責任と喜びを持ちながら、教育の現場で共に働く仲間が増えることを願っています。