つくば市立みどりの学園義務教育学校 大武壱啓教諭
働き方改革についての教職員インタビュー
第9回
つくば市立みどりの学園義務教育学校
大武 壱啓 教諭
- 担当校務分掌:副教務
- 教員歴20年
保護者や地域の方々との連携を大切に
ICTを活用して、先生方の業務の効率化を進めるみどりの学園義務教育学校。 大武先生に、ICTの活用による業務効率化の効果のほか、保護者の方との協力体制(清掃ボランティア)についても伺いました。
ICTを積極的に活用して、会議時間を減らしています。
現在取り組まれている働き方改革について教えてください。
当学園では、ICTを積極的に活用しています。ICTに不慣れな先生方には周りの先生が丁寧に教えるなど、協力し合う環境が整っています。また、Teamsを使った連絡が当たり前になっていて、わざわざ一人一人連絡しなくても、緊急性の低い連絡はチャットで済ませるなど、効率的なコミュニケーションが図れています。受験が近づけば毎週会議を行いますが、それ以外の簡単な生徒指導はTeamsで共有するなど、集まって会議をする時間が大幅に減りました。
空いた時間から自己研修の時間が取れるようになりました。
働き方改革が進んでいると実感するのはどんな時ですか。
教員は基本的に授業を教えることが一番だと思いますので、会議時間の縮減などで空いた時間は授業準備の時間に充てたりすることが絶対に多くなります。それによって、分かりやすい授業ができれば、子どもたちも「先生の授業は分かりやすい」と感じてくれますし、信頼関係にもつながります。そういった部分で、自己研修の時間も取れるようになったのは、すごく良いことだと思います。
地域の方々や保護者との連携がきちんと取れていることです。
働き方改革を進める上で大事なことは何ですか。
正直、学校の先生は何でもやらなければならないという感覚があります。例えば、最近では下校中の子どもの行動や公園での遊び方について、学校に電話がかかってきて「危ないボールの遊び方をしています」と。正直、それは学校の仕事なのだろうか、という感覚はあります。
また、本校では保護者の方が清掃ボランティアとして協力してくださっています。「みどサポ」と呼ばれていて、子どもたちが使う場所をきれいにしてくださる非常にありがたい存在です。ボランティアの方々のサポートが業務軽減にもつながっていると感じます。
「学校と教師の業務の3分類」(令和7年9月文部科学省通知より)
- 教師が教師でなければできない業務に専念できるよう3分類を再整理。
- 業務の優先順位を定めながら、各校の実情に応じた運用を行う。

人とのつながりが切れないことがこの職業の魅力です。
教員を目指す若者へのメッセージをお願いします。
大変な面はもちろんあるかもしれませんが、子どもたちが大人になった時に覚えてくれる先生になれるかどうかは、その先生の愛情のかけ方次第、かけ方の大きさ次第だと思います。そして、それこそこの職業の一番面白いところだと感じています。子どもたちが例えば成人になった時、同窓会などで会った時などに「あ、あの先生」という形で覚えてくれているなど、人とのつながりが切れないということが、この職業の一番の魅力だと思います。