神栖市立神栖第一中学校 田山宜慶教諭
働き方改革についての教職員インタビュー
第14回
神栖市立神栖第一中学校
田山 宜慶 教諭
- 担当教科:理科
- 教員歴20年
職員一人一人の自覚とペーパーレス化の推進
部活動顧問制やICTの活用等で働き方改革を推進する神栖市立神栖第一中学校。教員歴20年の田山先生にお話を伺いました。
部活動改革により、先生方が家族のために時間を使うことができるようになっています。
神栖一中では、働き方改革に関してどのような取組を行っていますか。
部活動の複数顧問制や、地域展開の充実が挙げられます。具体的には、平日の部活動は火・水・金曜日の3日間のみで、部活がない日には学年会等を勤務時間内に行えるようになりました。これにより、定時退勤ができる状況が以前より多くなっています。また、複数顧問制によって、家庭の都合や個人の都合を優先できるようになりました。さらに、土日の部活動が地域展開(9月から全ての種目)されたことによって、週末は自分の子どもの習い事に関わったり、家族と出かけたりするなど、先生方が家族のために時間を使うことができるようになっています。
職員一人一人がワークライフマネジメントを意識しています。
この学校に赴任される前と比較して、退勤時間や、心の余裕などにどのような変化があったと感じていますか。
初任の時と比較すると、帰宅時間はだいぶ違うと思います。当時は夜の8時、9時、遅ければ11時といった状況がありました。しかし、神栖一中に来て感じたのは、先生方の退勤時間が早いということです。家庭の都合で早く帰ることに対しても同僚の理解が十分あり、とても良いと感じました。
また、職員一人一人がワークライフマネジメントを意識し、プライベートの充実も感じます。以前は、定時退勤や年休の取得に抵抗感もあったと思いますが、今は「早く帰りましょう」「家族のために時間を使いましょう」という雰囲気があります。
私自身、以前は朝子どもが起きる前に出勤し、夜は子どもが寝てから帰ることが多かったのですが、今は朝も帰宅後も家族と一緒にご飯の時間を過ごせています。そうなると気持ち的に安定して、生徒との関わりでも良い効果があると思っています。
ペーパーレス化とタブレット端末の活用に効果を感じています。
業務の効率化について、好事例などがあったら教えてください。
ペーパーレス化が進んでいる点です。職員会議等の資料は全てPDF化されて、各々が担当のフォルダーに入れておくスタイルです。以前の学校では印刷をして配るということもあったので、準備の手間が省けています。また、ロイロノート・スクール等の授業支援アプリの活用も進んでいます。
学校で使用するタブレット端末から授業支援アプリを利用することで、今まで紙で行っていた生徒指導のアンケートなどがすぐに集計できます。生徒指導担当職員の負担はものすごく減っているのではないかと思います。さらに、生徒会の選挙の資料等もアプリで送れば良いので、印刷の手間もかなり減っています。
授業支援アプリの活用例
「思考力」「プレゼン力」「英語4技能」育成ツールとして活用。
- 授業で使う資料の作成と配付
- 回答を発表する・比較する・共有(集約)する
- 解説動画の作成 など
称賛や励ましの声をかけてもらえると、生徒だけでなく先生もうれしい。
働き方改革を進める上で、これまで伺ってきた「働きやすさ」に加え、「働きがい」も重要だと言われています。神栖一中の先生方が「働きがい」を感じられるようになっている部分はどういうところにあると思いますか。
自分の取組や頑張っていることに対して、称賛や励ましの声をかけていただけることは、自分が認められているという意識へとつながり「働きがい」を実感します。
神栖一中では、職員室の中でも 「○○先生がこんな工夫をしている!」「それってすごいね!」など、同僚の頑張りを称賛する声が多く聞かれ、そのような一言一言が、「やってよかった!」「働いてよかった!」というところにつながってくるのではないかと思います。
職員一人一人が改革の実行者。
今後、働き方改革をさらに推進していく上で、どのようなことが大切になるとお考えですか。
職員一人一人が改革の実行者であることを自覚することだと思います。今は、教員の処遇改善に追い風が吹いている状況だと思いますので、この機会を活かして、職員の一人一人が改善に向けて取り組んでいくことが大事ではないかと思います。働き方改革は、労働時間の短縮だけではなく、コスト意識を高め、仕事のパフォーマンスを上げる意識を高めることにもつながります。
また、一人一人が置かれた立場やライフステージが違うということを理解し、お互いの状況を想像して行動していくことが大切だと思います。ライフステージごとにウェルビーイングが違うからこそ、それぞれの立場を理解し、共有してやっていくことが重要だと思います。
生徒の成長が実感できることは、何物にも代えがたい喜び。
これから教員を目指す方々にメッセージをお願いします。
多感な子どもたちと向き合うことは、なかなか大変なことも多いと思います。教育というものは、目に見える成果が分かりづらいという面もあると思います。その中で生徒の成長が実感できた時や、卒業していった子どもたちが立派になっている姿を目にした時に、何物にも代えがたい喜びを感じられ、教職の魅力だと思っています。
これからは、教員の働き方ももっと多様化が進んでいくと思いますので、教員を目指す方にも、より良く子どもたちと向き合える環境を作るための力になってほしいと思います。