令和8年9月 教育長定例記者会見

教育委員会では、令和8年9月30日(水)、教育長定例記者会見を実施しました。内容は以下のとおりです。

会見要旨

9月の定例記者会見の発表項目は5点です。

次年度の教員選考試験の主な見直しについて

(資料「次年度の教員選考試験の主な見直しについて」に基づき説明)

次年度の教員選考試験の主な見直しについて説明いたします。

まず、現状と課題です。志願者は3,215名となり、前年度の3,054名より161名増加いたしました。ただし、採用予定人数についても1,138名と増加した影響もあり、志願倍率は校種によっては下がっております。特に小学校と、特別支援学校の志願者数は昨年比で増えていますが、倍率は低い状況です。次年度の見直しの方向性として、志願者の増加に向けて、試験制度の見直しを部分的に行うことと、1次試験に他の自治体等との共通問題を使用します。

見直しの1つ目として、1次試験に51の自治体で構成する協議会作成の問題を、全校種で使用いたします。目的は、1次試験の問題作成に係る負担の軽減と、2次試験の準備への注力でございます。

教員選考試験の予定については、1次試験を5月8日に行います。今年度までは県作成問題により実施しており、試験時間は90分でしたが、次年度から教科専門試験は51自治体で使う共通問題で行いますので、時間は60分になります。なお、SPI3による受験も継続してまいります。2次試験は7月を予定しており、個人面接、模擬授業等、8月に合格者発表と、例年と同様の日程で実施する予定です。試験日程の詳細は、令和9年2月頃に、正式に公表いたします。

見直しの2つ目として、小学校と特別支援学校の採用予定数が多く、倍率も低いため、小学校・特別支援学校教諭の採用を強化します。これまで全校種同一時間帯に行っていた1次試験の試験時間をずらすことで、中学校・高校を受験する方が、1次試験から小学校・特別支援学校との併願を可能とするものです。

現行では、90分で同じ時間帯に、小学校・中学校・高等学校・特別支援の試験を、別々に行っていました。例えば、1次試験は中学校・保健体育を受験し高得点であっても、倍率が13倍と高いため不合格になってしまった方は、小学校の教員免許を持っていた場合でも、小学校の併願に進むことができません。次年度は改善して、中学校または高校を受験した方が、連続して小学校・特別支援学校の1次試験も受けられるようにすることで、併願可能になります。

見直しの3つ目として、中学校・高等学校英語教諭の受験条件を変更いたします。英語力の高い英語教諭を採用し、質の高い英語教育を推進していくことを目的としています。「出願時点で英語検定準1級相当の資格所持」を、明確に受験の要件にするものです。そのため次年度は、英検準1級相当の資格所持者の場合、中学校教諭につきましては、1次試験の筆記試験はありません。2次試験で、模擬授業と個人面接のみ行います。高等学校教諭につきましては、英検準1級相当の場合に1次試験の筆記試験はありませんが、2次試験の口述試験は行います。模擬授業と個人面接は2次試験で、中学校教諭の場合と同様に行います。現時点で資格を有していない現職教員に対しても、市町村教育委員会と連携しながら支援を行い、引き続き教員の指導力向上に努めてまいります。

最後に見直しの4つ目として、秋試験を新設いたします。次年度の想定日程として、通常日程の試験は、3月下旬までに申込、4月から5月に外部試験(SPI3)を行い、5月には1次試験を実施、7月に2次試験を行い、8月に合格発表を行う流れになりますが、秋試験は、8月から10月に受験申込を受け付け、外部試験(SPI3)を実施、11月に2次試験を行い、12月に合格発表を行う流れで実施いたします。通常日程で合格者が少なかった校種や教科について、募集する予定です。教員免許は持っているが、春の時点では民間企業などを受けていた方など、大学の新卒も含めて、秋から教員を目指す方々にも受験機会を提供し、教員の確保に努めてまいります。秋試験の1次試験は民間企業の採用活動や、本県の1次試験でも使用している外部試験(SPI3)で行います。2次試験に関しては、通常日程と同じ個人面接と模擬授業を予定しております。なお、同年度の本県の「通常日程の試験」で不合格となった方については、秋試験で同じ校種に志願することはできません。

全国学力・学習状況調査結果を受けた今後の対応について

(資料「全国学力・学習状況調査結果を受けた今後の対応について」に基づき説明)

次に、全国学力・学習状況調査結果について説明いたします。調査は4月20日から5月29日で行い、今年度は小6国語・算数、中3国語・数学に加えて、3年ぶりに英語CBT調査が実施されました。3年ぶりに英語CBT調査が実施されました。既に本県の平均正答率等については公表しておりますが、今回は全国における本県の順位について説明いたします。

小学校6年の国語は、昨年よりも順位は1位上がりました。正答率は、全国平均より0.1ポイント上回っております。算数に関しては、全国平均との差はマイナスとなっており、本県順位は昨年の23位から20位に上昇しましたが、全国平均を下回っている要因を分析し、課題を洗い出すことが必要な状況です。中学3年の国語が、全国平均よりも1.1ポイント上回っており、本県順位は昨年の7位より一つ上昇し6位となりました。英語に関しては、本県スコアが494で、全国は499となっております。全国平均との差がマイナス5ポイントとなっており、本県順位が20位となっております。

主な課題として、国語は「根拠を明確にして自分の考えを述べること」、算数・数学は「表・グラフの特徴を捉え、情報を正確に読み取ること」、英語は「文法事項を理解し、正確に英語で書き表すこと」が課題としてございます。

今後の「授業に関する県の対応策」の一例として、小学校算数の対応策を紹介いたします。低学年からの児童一人一人のつまずきを点検し、補充指導を実施するよう指導・助言をしていきます。また、基礎を重視した図形問題や、データから表・グラフを作成する県独自問題を提供いたします。「学校・教員への支援策」につきましては、県と市町村が連携した「授業改善推進チーム」を設置し、授業改善を支援してまいります。また、児童生徒に対して発達段階に応じた授業アンケートを実施いたします。更に、指導主事が学校を訪問し、バックアップしてまいります。加えて、遠隔による質の高い授業を提供するなど、支援を行ってまいります。

県教育委員会、市町村教育委員会、学校が連携し、子供たちの基礎学力向上に取り組んでまいります。目標として、全教科で全国10位以内を掲げ、取組を行っていきます。

ネクストハイスクール構想における改革先導拠点の創出について

(資料「ネクストハイスクール構想における改革先導拠点の創出について」に基づき説明)

次に、ネクストハイスクール構想における改革先導拠点の創出について説明いたします。既に文部科学省から公表されておりますが、改めてご説明いたします。

先導拠点として、水戸農業高校では、農業人財の育成を推進してまいります。水戸工業高校は、AIや先端技術を活用し、地域産業をリードする人財の育成を目指します。つくばサイエンス高校は、普通科を改革の中核とし、科学技術科の専門性を生かして、理数系進路の裾野拡大と理数系人材育成を進めてまいります。遠隔配信センターは、県の教育研修センターにて12教室程度を想定し、配信の整備を進めてまいります。今後の人口減少や教員の確保など、様々な課題が大きくなる中で、遠隔授業で子供たちに多様な学びの選択肢を提供してまいります。

次に、ネクストハイスクール構想が県立高校改革として必要である理由を説明いたします。国では、いわゆる労働力の需給ギャップが発生すると指摘しています。2040年の就業構造推計によると、本県の場合は専門職が8万人不足、AI等の利活用人材が11万人不足、現場人材が16万人不足、生産工程従事者も8万人不足します。このような課題に対応するため、本県産業界に、農業・工業・普通科を含めた理数系人材を送り出していくため、本県の高校教育改革を、牽引していく所存です。

続いて、4つの拠点の概要を説明いたします。水戸農業高校では、海洋高校、大子清流高校、鉾田第二高校、坂東清風高校など、農業科設置校8校を協力校に位置づけております。水戸工業高校では、AIや先端技術活用の推進校であるIT未来高校、日立工業高校、常陸大宮高校、総和工業高校など13校を協力校に位置づけております。つくばサイエンス高校では、日立第一高校と太田第一高校、古河中等学校など普通科設置校8校を協力校に位置づけております。遠隔配信センターでは、県立高校25校を、遠隔授業を受信する協力校(受信校)として位置づけております。

水戸農業高校は、県立農業大学校やJA、農業経営者と連携をとって実践力を磨いてまいります。水戸工業高校でも、教育課程の中に探究的な学びを明確に入れて、工場での実習等も取り入れながら、企業等と連携して、実践的な探究活動を行ってまいります。つくばサイエンス高校でも、探究的な学びを支える実習環境等を整備してまいります。協力校や、つくばの立地を生かした大学や研究機関との連携によって、実践力を身につける取り組みを行ってまいります。配信センターは、人口減少に伴い、教員配置の制約から多様な選択科目の開設が難しい小規模校に対し、学びを提供してまいります。

産業界・大学・知事部局・教育委員会が一丸となってコンソーシアムを構成して、定期的に進捗を確認しながら、取組を推進してまいります。

令和8年度いばらき教育の日・教育月間シンポジウムの開催について

(資料「令和8年度いばらき教育の日・教育月間シンポジウムの開催について」に基づき説明)

次に、生涯学習課からのご案内です。「いばらき教育の日・教育月間」の取組として、11月28日に県南生涯学習センター多目的ホールにて「語ろう、支えよう、家庭教育」と題し、トークセッションを行います。子育てに父親がどのように関わるかなどを含め、家庭教育を深堀りしていきます。

IBARAKIドリーム・パス事業について

(資料「IBARAKIドリーム・パス事業について」に基づき説明)

最後に、IBARAKIドリーム・パス事業について説明いたします。

戦略チームとして16チームの最終選考が終了し、9月から4ヶ月間、各チームが実践活動に取り組んでおります。下館第一高校では、11月21日・28日に、高校生が企画し、ツアーガイドを務める「筑西市みどころバスツアー」を行う予定です。またIT未来高校では、外国籍の中学生向けに、多言語で高校入試の面接練習ができるアプリを開発し、受験を支援する取組が提案されています。

この他にも、地域の環境問題や、地域の魅力向上に向けた取組など、様々な提案がなされています。1月21日にはプレゼンテーション大会を開催いたします。

本日の発表項目に関する説明は以上になります。

 

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