茨城県公立の小学校等の校長及び教員の資質の向上に関する指標
茨城県公立の小学校等の校長及び教員の資質の向上に関する指標
指標策定及び改定の経緯について
教員の大量退職、大量採用等の影響から年齢構成や経験年数の不均衡が生じ、従来の学校組織において経験豊富な教員から若手教員への知識や技術等の伝達に課題が生じていることや、学校を取り巻く環境及び社会全体が急速に変化していること等を踏まえ、国は、教員の養成・採用・研修を通じた新たな研修体制や学び続ける教員を支えるキャリアシステムの構築などを行うため、平成28年11月28日に教育公務員特例法等の一部を改正する法律を公布し、平成29年4月1日から施行されました。同法の規定により、各都道府県教育委員会には、文部科学大臣が定める指針を参酌し、地域の実情に応じ、校長及び教員(以下「教員等」という。)の職責、経験及び適性に応じて向上を図るべき教員等としての資質に関する指標(以下「指標」という。)及び教員研修計画を定めることが義務付けられました。
本県では平成30年2月に指標を策定し、令和5年2月に全面的に改定したところですが、令和7年2月に国の指針が改正され、働き方改革の推進や日本語指導を必要とする児童生徒への支援の必要性が示されたことから、2度目の改定を行うこととしました。
協議会について
指標の策定や教員等の資質の向上に関して必要なことは、県教育委員会が教員等の研修に協力する大学や必要と認める者を組織し、協議会を設置して協議することと定められています。
そこで、本県では、県内で教職課程を設置する大学をはじめ、学校や市町村教育委員会、PTAの代表者などを構成員とする協議会を設置し、指標の策定等に関する協議を行いました。
なお、協議会の構成員は、協議会において協議が調った事項について、その協議の結果を尊重しなければならないことと定められています。
協議会の名称
茨城県公立の小学校等の校長及び教員の資質向上協議会
協議事項
- 指標の策定及び変更に関すること。
- 指標に基づく校長及び教員の資質の向上に関すること。
- その他必要と認める事項に関すること。
構成員
関係大学(6人)
茨城大学、筑波大学、茨城キリスト教大学、常磐大学、流通経済大学、筑波技術大学
関係機関(6人)
茨城県学校長会、茨城県高等学校長協会、茨城県特別支援学校長会、茨城県市町村教育長協議会、茨城県PTA連絡協議会、茨城県国公立幼稚園・こども園長会
茨城県教育委員会(8人)
学校教育部長、学校教育部各課室(教育改革課、義務教育課、高校教育課、特別支援教育課、保健体育課、生徒支援・いじめ対策推進室)、教育研修センター

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指標について
指標とは
高度専門職としての教員等の資質の向上を目的に、職責、経験、適性等に応じて教員等が身に付けるべき資質を成長段階(キャリアステージ)ごとに設定したものです。教員等が、自らのキャリアステージにおいて身に付けるべき資質を把握し、資質の向上を図る際の目安、あるいは更に高度な段階を目指す手掛かりとして、また、それぞれのキャリアステージにおける目標や内容を明確にした研修の計画や立案等に用いるものです。
なお、地方公務員法第15条の2第1項第5号に規定される「標準職務遂行能力」とは、法令上の関連性がありません。標準職務遂行能力は、人事評価において、教員等がその職務を遂行するに当たり、これまで発揮した能力を見る観点から任命権者が定めたものです。したがって、教員等の資質の向上を目的として将来的に身に付けていくべき資質を示した指標とは、その趣旨や目的が異なります。
指標の構成と対象者
指標は、「校長」、「共通」、「幼稚園教諭等(モデル)」及び「特記事項」で構成され、その対象者は、本県の公立の小学校等の校長及び教員(県費負担教職員)で、以下のとおりです。

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成長に関する段階
成長段階(キャリアステージ)は、以下の5段階で設定しています。現在、自分がどの段階に当てはまるのかについては、それぞれの採用年齢や成長プロセスが異なることから一律に区分することが困難です。しかし、参考として、指標を作成するに当たり想定した各段階における経験年数は、以下のとおりです。なお、共通の指標には、欄外に注記しています。
採用時の姿
| 想定経験年数 | 採用時 |
|---|---|
| 期待される姿 | 教職に必要な素養を備える |
第1期(形成期)
| 想定経験年数 | 1~5年 |
|---|---|
| 期待される姿 | 授業力・児童生徒理解の向上 |
第2期(成長期)
| 想定経験年数 | 6~11年 |
|---|---|
| 期待される姿 | 教科・教職の専門性の向上 |
第3期(発展・充実期)
| 想定経験年数 | 12~23年 |
|---|---|
| 期待される姿 | 校務分掌等の企画調整、若手教員への支援 |
第4期(貢献・深化期)
| 想定経験年数 | 24年~ |
|---|---|
| 期待される姿 | 学校運営への貢献、若手・中堅教員への支援 |
共通の指標及び特記事項の項目
【校長】について
校長は学校組織のリーダーとして、教育者としての資質のほか、組織のマネジメント力が求められることから、独立した指標としています。その項目は、①学校経営、②学校管理、③教育計画、④人材育成及び服務監督、⑤連携・協力体制の構築、⑥職務遂行能力の6項目です。
【共通】について
共通の指標に関する項目は、文部科学大臣が定めた指針を参酌し、①教職に必要な素養、②児童生徒の主体的・対話的で深い学びを支える授業力、③児童生徒を理解し支援する力、④特別な配慮を必要とする児童生徒を支援する力、⑤学年・学級の経営と学校の運営に関する力の5項目に整理しています。
【副校長・教頭】特記事項について
副校長及び教頭は、校長を補佐して組織をマネジメントする力が求められることから、校長と同様の項目を特記事項として示しています。
【主幹教諭】特記事項について
主幹教諭は、管理職と同様の視点を持って学校運営及び教育実践の中核的役割を果たすことが求められることから、①学校運営・管理、②連携・協力体制の構築、③教育計画、④人材育成及び服務監督、⑤職務遂行能力の5項目を特記事項として示しています。
【指導教諭】特記事項について
指導教諭は、学習指導や学級経営のエキスパートとしての役割を果たすことが求められることから、①学校運営・教育計画、②研修等の充実、③人材育成及び業務の効率化、④連携・協力体制の構築、⑤職務遂行能力の5項目を特記事項として示しています。
【養護教諭】特記事項について
養護教諭については、その専門性を特記事項として示しています。その項目は、①保健管理、②保健教育、③健康相談、④保健室経営の4項目です。
【栄養教諭】特記事項について
栄養教諭については、その専門性を特記事項として示しています。その項目は、①食に関する指導、②学校給食の管理の2項目です。
【幼稚園教諭等(モデル)】について
幼稚園教諭等に関する項目は、①教職に必要な素養、②指導力、③幼児を理解し、援助する力、④学級を経営する力、⑤園運営に関する力の5項目に整理しています。
指標の活用について
県教育委員会では、指標を踏まえ、研修を体系的かつ効果的に実施することができるよう研修計画を見直すなど、資質の向上を図るための環境整備に努めていきます。また、指標により、大学等と認識を共有して相互に連携を深め、学習機会や研修機会を設けるなど、養成・採用・研修の各段階を通して、本県の教員等の資質の向上を目指していきます。協議会の構成員となっている大学においては、指標について、教員養成における目標設定や教職課程のカリキュラム編成などとの関連を図ることが求められています。
なお、社会の状況や学校を取り巻く状況は常に変化するものであることから、協議会は継続的に開催し、指標の見直しや環境の整備を進めていく予定です。
今後、校内研修やOJT、市町村教育委員会等が実施する研修、自主的に取り組む研修など、様々な機会を捉え、教員等の資質の向上に向けて指標を御活用願います。
指標に基づく研修について
教育研修センターでは、指標の成長段階(キャリアステージ)やその内容を踏まえ、基本研修及び職務に関する研修を実施しています。

お問い合わせ先
茨城県教育庁 学校教育部 教育改革課 人材育成担当
〒310-8588 茨城県水戸市笠原町978番6
電話:029-301-5274・029-301-5286
FAX:029-301-5285
メールアドレス:tokukyo3@pref.ibaraki.lg.jp