令和6年8月 教育長定例記者会見
教育委員会では、令和6年8月30日(金)、教育長定例記者会見を実施しました。
内容は下記のとおりです。
会見要旨
8月の記者会見について発表事項が、県立特別支援学校におけるラーケーションの開始、それ以外に、主要施策の取組状況ということで、今から説明をさせていただきますのでよろしくお願いします。
【発表事項】県立特別支援学校における「ラーケーション」の開始について
資料 「県立特別支援学校における「ラーケーション」の開始について」に基づき説明
まず、県立特別支援学校におけるラーケーションの開始についてということで、今年度4月からすべての県立中学校、高等学校、中等教育学校、そして市町村の方は、38市町村で実施をしています。今回、令和6年9月2日(月)、第2学期から全県立特別支援学校において、ラーケーションを開始いたします。目的は、昨年度、ラーケーションについて、公表したときにもお話しているとおりではありますけれども、特別支援学校の場合、幼稚部もありますので、幼児、児童生徒が校外における体験活動等を企画し、保護者等とともに平日に活動する機会を確保することでございます。対象校が全県立特別支援学校23校、これは幼稚部も含みます。盲学校1校、聾学校2校、特別支援学校としては20校です。20校のうち、肢体不自由が2校、知的障害が17校、知肢併設が1校となります。主な内容が、年間5日以内に限り取得可能で、これは当然欠席にはなりません。保護者が原則1週間前までに申請し、取得するという手続きでございます。原則保護者等とともに活動していただきます。例えば、保護者等とゆっくり話をする時間としても活用は可能です。体験活動例としては、博物館などの利用や自然体験、福祉施設などの見学体験、職場体験といったところを想定しております。こちらの周知については、現在夏休みの終わりの時期になりますが、夏休み中、パンフレット、メールなどによって、各学校から家庭に行っているところです。ラーケーションは、大変有意義な制度であると考えております。他の校種よりも、開始が遅れ、9月になったということについては、とても反省をしています。県立特別支援学校におけるラーケーションについてもぜひ、ご家族で有効に活用していただければと考えているところでございます。発表項目のラーケーションについては以上でございます。
続けて、主要施策の状況について、4点説明させていただきます。
【主要施策の取組状況】次世代グローバルリーダー育成事業(NGGL)について
資料 「次世代グローバルリーダー育成事業(NGGL)について」に基づき説明
まず、主要施策1つ目の次世代グローバルリーダー育成事業(NGGL)の目的としては、海外の人々とコミュニケーションをとりながら、課題を解決していくための思考力や探究力、リーダーシップなどを培い、国際社会で活躍できる人財を育成することです。事業概要ですが、中・高生対象で、オンラインの英語講座(聞く・読む・話す・書くの4技能)、英語による小論文、探究力の育成講座、集合研修会や、海外大学留学生との交流プログラムなどを2年間提供しています。今年度の受講生としては、2年目となる6期生は中学生が7名、高校生が33名の計40名、今年度からとなる7期生は中学生が23名、高校生が18名の計41名。この6期生、7期生が活動をしています。世界中から参加があるワールド・スカラーズ・カップ(WSC)の世界決勝大会を目標に予選から参加をしています。ワールド・スカラーズ・カップでは、3名が世界決勝大会の出場権を獲得いたしました。決勝大会は、アメリカのイエール大学で行われます。今回の予選は7月26日(金)から31日(水)に韓国のソウルで開かれ、NGGLからは28名が参加しました。ソウルに30か国から1600人集まり、そのうちの15%がイエール大学での決勝大会に出場というところです。今年度の主な取組としましては、海外大学生との交流がありまして、6月にNGGLの3期生であるハンガリー国立大学医学部生、7月に1期生のハーバード大学生、8月にロンドン大学、ミネルヴァ大学生との交流、英語によるプレゼンと質疑も行っております。今後の見どころとしては、可能であればぜひ御取材をしていただきたいのが、9月29日(日)、12時30分から14時に、パーティーと研修を一緒にということで、ホテルレイクビュー水戸で、海外でのマナーや振る舞い、多彩なコミュニケーションをネイティブスピーカーとともに学ぶ機会を設ける、初めての企画になります。非常に一生懸命、生徒たちが頑張っていますので、お時間があれば御取材などをお願いできればと思います。他に10月20日(日)に県庁でディベートの専門家を招いての研修なども行う予定です。
【主要施策の取組状況】外国人児童生徒日本語教育支援事業
資料 「外国人児童生徒日本語教育支援事業」に基づき説明
続いて、外国人児童生徒への日本語支援事業です。今年度からスタートした事業であります。本県の外国人児童生徒数は全国で10番目です。外国人児童生徒数は年々増加しまして今年度4000人を超えました。そのうち、日本語支援が必要な児童生徒数は1862人で、この10年間で日本語支援が必要な児童生徒数は約2倍になっております。また、言語の数も30ほどある状況のため、日本語教育の支援が急務となっていることから、今年度、常総市をモデルとして、言語をポルトガル語、3年計画で事業を立ち上げ支援をしているところです。なお、常総市は、市全体の人口の約10%、10人に1人が外国人です。その中でも、旧水海道市の水海道小、豊岡小、水海道中、水海道西中にブラジル人の方がおりまして日本語支援が必要ということで、現在その支援体制を4月から、新たにスタートしているところです。主に何をしているかというと、2点でございます。1点目は小学校、中学校において日本語指導教室を開設し、毎日、小学校は2時間、中学校は3時間、習熟度で日本語指導を行っています。基本的には日本人の教師とポルトガル語が話せる支援員がペアで日本語指導を行っているという状況であります。もう1点は、ブラジル人学校への支援・交流です。常総市にはブラジル人学校があり、小学生から高校生までの年代の子たちがいます。支援としては常総市にいる教員と支援員が、日本語の訪問指導の実施、これも月に1回から2回スタートしたところになります。公立小中学校とブラジル人学校の児童生徒の交流に関しては、夏休み前に2回ほど、7月8日(月)と7月16日(火)に、レクレーション的なことも含めて実施をいたしました。今後も交流をしていきます。今後の取組としては、外国人児童生徒日本語教育支援連絡会、これを9月26日(木)に水海道西中で、ここまでの取組事例の共有などということで、もし授業参観を希望される場合は、県教委の方にお問い合わせいただければありがたいと思います。本県で生活する外国人の児童生徒がしっかりと日本語を理解することによって、自分の考え、気持ちを表現し、学校生活、これが楽しくなるように、県教育委員会としましても、市町村と連携して、支援をして参るところでございます。
【主要施策の取組状況】R6プログラミング・エキスパート育成事業
資料 「R6プログラミング・エキスパート育成事業」に基づき説明
次に、プログラミング・エキスパート育成事業についてです。ここまで継続的にやっている内容ではありますが、改めて新しいことをスタートしますので、説明をさせていただきます。全国トップレベルのプログラミング能力を持つ中・高生の育成、基本的なことも含めて、多くの生徒がプログラミングに興味を持つような学習サービスを提供するものですが、スケジュールの一番左の支援のところを見ていただいて、一番下にアソシエイト、1000人とあります。これは通年で、オンライン学習教材を提供いたします。これは裾野拡大なので、割と入りやすい基礎的な内容です。次に、トップ育成というところを見ていただいて、ゲーム、アプリ開発のプログラミングスクールを通じて、スキルアップを図る40人という人数で、年間通して、研修会などを行っていくような内容になります。今年度、1日体験会を開催して110人が応募していただき、実際にスクール受講者の高校生13人、中学生27人の計40人を選抜しました。様々な形で研修会を行っていきます。40人のうち6人を、一番上のエキスパート育成に選抜をして、10人(4人+6人)という規模で、世界大会も含めて国際情報オリンピックの世界大会、プログラミングの全国大会の入賞などを目指して、活動をしています。一番左のエキスパート育成については、①競技プログラミング。これは昨年度から継続で、並木中等の3人とIT未来の1人の計4人で、国際情報オリンピックの出場経験を持つ講師などのプログラムを用意しているところです。②ゲームプログラミング。ここが6人で、全国規模のゲーム開発コンテスト入賞を目指すようなプログラミングのスクールとなっており、この後本格的にスタートしていきます。研修会がこの後もありますので、記者の皆さんにも投げ込みで、その研修会のご案内などもさせていただきますので、もしお時間のあるときにはぜひ、御取材などしていただけるとありがたいと思います。新たな試みとしては、8月から1月のエキスパート及びトップの44人で実施の一番下になりますけど、9月からAI活用ですね。生成AIのところになりますが、AI活用についての研修会、教材も新たに導入して、AIの活用についての研修会に入れていくというようなことでスタートしたいと思っています。
【主要施策の取組状況】部活動の地域移行における本県の現状
資料 「部活動の地域移行における本県の状況」に基づき説明
では、主要施策の最後の部活動の地域移行における本県の現状についてです。現在、国の推進期間の2年目の令和6年のところです。今年度、36市町村、学校数で158校、部活動数で563部、これが国の実証事業と市町村単独の事業で、地域移行の活動をしています。重点地域として5つの市が挙がっていますが、これは6月に国から追加の発表になり、全国で7つの県が指定された中で本県も指定され、本県では重点地域として、土浦市、高萩市、つくば市、守谷市、神栖市が取組を行っています。指導者確保に向けた取組としては、これまでも人材バンクを2023年に設置して充実を図ってきました。市町村と指導者がオンライン上でマッチングできるような仕組みを作っており、登録者数としては、現在393名というところになります。御取材をしていただいた8月9日(金)の連絡協議会についてですが、重点地域、先ほど言った5つの市の事例紹介、分科会で、各市町村の取組状況の情報交換、様々な課題もありますので、その先進的な事例を、いろんな市町村に共有していただいて、そこから1歩ずつ前に進んでいければというところです。今後の予定としてはこの後も、シンポジウムなどを開催し、中学校の土日における部活動の地域移行について、推進をしていくところでございます。
発表項目と主要施策の取組状況についての説明は、以上になります。
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