令和6年10月 教育長定例記者会見

教育委員会では、令和6年10月3日(木)、教育長定例記者会見を実施しました。内容は下記のとおりです。

会見要旨

10月の定例記者会見の発表項目は6点です。

県立高等学校改革プラン実施プランⅡ期対象校の概要について

資料「県立高等学校改革プラン実施プランⅡ期対象校の概要について」に基づき説明

県立高等学校改革プラン実施プランⅡ期対象校の概要についてご説明いたします。県立高等学校改革プラン実施プランⅡ期については、今年の1月に計画を発表させていただいたところで、対象校の概要がまとまりましたので、内容を発表させていただきます。真壁高校と明野高校の機能統合は、「対象校が培ってきた特色ある取組や教育内容を統合先の学校に継承、発展させるもの」でありまして、原則、課程・学科の改編を伴いません。真壁高校普通科の1年生では、明野高校がこれまで「進度別基礎講座」で取り組んできた基礎学力定着のための支援を継承してまいります。2年生から希望進路に合わせてコースを選択できるようにし、主に就職などを考えている生徒向けに「クリエイティブキャリアコース」を設定いたしました。このコースでは、Webデザイン、アニメーション制作など生徒が興味を持ったことに夢中で取り組むことができるような体験活動を授業に取り入れ、デジタルスキルやファッションスキルを身につけられるようにいたします。また、農業関連学科を持つ強みを生かし、お菓子づくりや農業体験、そして農業の国際認証であるGAP認証の取得に普通科の生徒も参加できるようにしていくことで、専門的かつ幅広い体験ができるようにしていきます。進学を希望する生徒には「アカデミックコース」ということで、総合型選抜入試などに対応できるように英語、小論文の対策など進路の実現に向けて丁寧に指導していくようなコースもございます。
続いて、結城市にあります結城第一高等学校と鬼怒商業高等学校の学校連携型キャンパス制についてです。学校連携型キャンパス制は、将来を見据えて、学校の活力向上のため、少子化のために学校規模も小さくなっている学校が出てきている中で、統合するのではなく、近隣の対象校が連携交流する初めての試みになります。授業で連携していくために、学校連携型キャンパス制には単位制を導入していきます。結城第一高等学校と鬼怒商業高等学校に単位制を導入することで、これまで自分の学校で開設していなかった連携校の科目を生徒の興味関心に応じて、選択できるようになります。今後、その選択科目を連携校の教員が、遠隔授業や、出張授業で行えるように準備をしていくところです。例えば、結城一高の選択科目の中に、鬼怒商業で専門の先生が開設している「簿記」、「プログラミング」といった商業の専門科目を置き、この科目を選択した生徒は鬼怒商業の先生の授業を遠隔などによって受けることができます。なお、この授業連携の方法の1つである遠隔授業については、今年度より先行して、結城一高の「情報Ⅰ」という科目の中で、鬼怒商業の「プログラミング」の単元の一部を遠隔により行う準備をしているところです。授業連携のやり方については、これは2つの学校間で検討・試行を重ねる必要は当然ありますので、しっかりと準備をしていくとともに、令和7年度以降も実際に授業を行いながら、ブラッシュアップしてまいりたいと考えています。行事等での連携については、合同での学校行事、部活動の取組などで、文化祭、地元結城市のイベント等への参加、部活動では合同練習を始めたりするなど、基本的にやれることからスタートをしていくというところです。1つ目の発表項目の説明は以上になります。

令和6年度いばらき教育の日・教育月間シンポジウムの開催について

資料「令和6年度いばらき教育の日・教育月間シンポジウムの開催について」に基づき説明

続いて、令和6年度茨城教育の日・教育月間シンポジウムの開催についてご説明いたします。県民の教育に対する関心と理解を深め、学校、家庭及び地域社会が連携して本県教育の充実と発展を図るシンポジウムであり、例年、教育月間である11月に開催しているものです。今年度は、「探究的な学び」をテーマとして実施いたします。学習指導要領の改訂により、特に高校は「総合的な学習の時間」が、「総合的な学習(探究)の時間」と改められ、県としても、各校種で探究的な学習、見方、考え方、教科の横断的・総合的な学習を推進して行っているところです。さらに、各学校が地域と連携して試行錯誤しながら、いろいろな探究的な学びというものを推進しています。今回のシンポジウムの内容としては、2部構成になっております。第1部は基調講演として、謎解きクリエイターとしてテレビのクイズ番組等で活躍している松丸亮吾さんに「考えることは楽しい!ナゾトキ×(かける)探究学習」と題してお話をいただきます。第2部は常陸太田市にある県立学校3校が、教育現場における探究かつ学習の実際についてそれぞれ発表していただくということで開催日は11月16日(土)に常陸太田市生涯学習センターで実施します。参加者の募集は10月6日(日)より開始いたします。対象者は、小中高校生とその保護者、教育関係者となっており、多くの方にご参加いただきたいと考えております。2つ目の発表項目の説明は以上になります。

ⅠBARAKIドリーム・パス事業について

資料「ⅠBARAKIドリーム・パス事業について」に基づき説明

次に、ⅠBARAKIドリーム・パス事業についてご説明いたします。趣旨・目的としては高校生のアントレプレナーシップ(起業家精神)の育成を図る事業です。開催から6年目、6回目となる今年度は745件の企画応募がありました。学校や地域の特色を生かしたユニークな企画が大変多く集まったところです。最終選考は9月8日(日)に終えまして、現在16チームが選出され、各チームの提案内容は別紙1に並んでおりますが、これが16チームの提案内容になります。各チームは企画実践のためにこれから4ヶ月間にわたって提案した企画の実現に向けて活動をしていきます。日時が確定している主なものについて、ご紹介します。水戸第一高等学校では、図書館の新規利用者獲得と利便性向上を目指す図書館支援プロジェクトで、昨年からの継続です。10月から県立図書館において、小中学生を対象とした学習支援を実施します。詳細については、資料3枚目に水戸一高の図書館での活動が出ていますのでご覧ください。続いて、水海道第一高等学校附属中学校では、常総市内のチェックポイントを巡るロゲイニングを通じて、地域の魅力を再発見し、世代を超えた交流の促進と地域振興を図るということで、ロゲイニングとは地図やコンパスを使って定められたエリア内に多数設置されたチェックポイントをできるだけ多く制限時間内に回り、得られたベースを競う野外スポーツのことでございます。次に、勝田中等教育学校では、運動会に防災要素を加え楽しみながら防災を学ぶ防災運動会を開催いたします。近隣地域に住む外国人と日本人が一緒に楽しみながら災害に対する準備や災害の対処方法について学ぶ機会としてまいりたいということになります。この資料にはございませんが、令和3年度に干しいも生産に伴い廃棄されるサツマイモの皮を活用した石鹸の開発により、銀賞を獲得した勝田高等学校の卒業生が、インターネットでさつまいも石鹸の予約販売を行っています。また、昨年の大会で金賞を獲得した下館第一高等学校が、「第2回ちくせいビアフェス」ということで、11月16日(土)に第2回目を開催予定でございます。ⅠBARAKIドリーム・パス事業の今後のスケジュールとしましては、10月19日(土)にプレゼン技法などを学ぶオンライン講座を実施、12月3日(火)に各チームがこれまでの活動状況などを報告する中間報告会を実施、令和7年1月23日(木)にプレゼンテーション大会を県庁講堂で開催するというスケジュールになっております。3つ目の発表項目の説明は以上になります。

令和6年度優秀教職員の表彰について

資料「令和6年度優秀教職員の表彰について」に基づき説明

続いて、令和6年度優秀教職員の表彰についてご説明いたします。概要としましては、学習指導、生徒指導等の教育分野のうち特定の分野において、特色ある指導などを実践し、顕著な教育効果を挙げ、他の教職員の模範となる教職員を表彰するものであります。特に継続的な実践で成果を上げ、他の教員の指導力向上に寄与している教員は、「ティーチャー オブ ティーチャーズ(TOT)」の称号を与えて表彰し、その功績を讃えております。併せて、令和6年度の被表彰者として20人の個人、組織を決定いたしました。「ティーチャー オブ ティーチャーズ(TOT)」が4名、東海村立村松幼稚園の根本和紀主幹教諭は、幼稚園の教員として初めて、TOTに選出されました。優秀教職員の個人が14名、組織が2団体、個人14名の校種別の内訳は、幼稚園1名、小学校3名、中学校2名、県立中学校1名、高等学校3名、中等教育学校1名、特別支援学校3名、組織としては高等学校2校です。表彰内容は学習指導、生徒指導、進路指導、特別支援教育などです。今後の活用としましては、教職員研修における講師、授業公開を積極的に行い、多くの教職員の指導力、資質の向上を図って参ります。また、優秀教職員についてホームページなどで広報することで、教職員の仕事や働きがいをしっかりと発信し、教職員の魅力向上を図ってまいりたいと思います。後日、TOTへのインタビュー動画の配信を予定しております。4つ目の発表項目の説明は以上になります。

令和6年度教員再チャレンジ研修会の開催について

資料「教員再チャレンジ研修会の開催について」に基づき説明

次に、令和6年度教員再チャレンジ研修会についてご説明いたします。この研修会は、令和4年度から継続して開催しております。昨年度は、オンラインを含めて約140名の方に参加していただきました。参加者のうち29名が講師登録をしていただいたということです。今年度は、昨年よりも開始時期を1ヶ月早めて前倒し、指定日時で参加が難しい方向けに、第1回研修会の録画映像をオンデマンド配信するなど、さらなる受講者の増加に向けて、一部見直しを図りました。目的としましては、教員免許状は所有していても、教職経験がない方や、過去に教職経験があっても、退職して教職から離れている方々を対象に研修会を開催し、常勤講師や非常勤講師などとして働くときの不安を解消できればと考えております。会場、日時は、茨城県庁と県南生涯学習センター、各2回の計4回です。日時は資料に記載のとおりでございます。研修内容については、資料に書いてある4項目について説明をした上で研修会終了後は個別相談会などを開催予定です。受講対象者は、資料に記載のとおりで、県内の学校に勤務を希望する方、教員免許状を所有している方というようなことを対象としております。最後に申し込み方法は記載のとおりです。この研修会では教員の確保という点では掘り起こしになりますので、ぜひ対象となる方には参加していただきたいと考えております。5つ目の発表項目の説明は以上になります。

「中学生・高校生のための教職セミナー」について

資料「「中学生・高校生のための教職セミナー」について」に基づき説明

最後に中学生・高校生のための教職セミナーについてご説明いたします。これまで教員という職業に興味・関心がある中学生を対象に、職業について理解してもらうよう中学生のための教職セミナーを実施してきました。今年度から対象を高校生まで拡大し、中学生・高校生のための教職セミナーとして実施することとしたところです。これはご承知のとおり、教員志願者が減少する中において、将来の進路、中学から高校、特に高校生が大学進学をする場合に、学部、教育学部等も含めて、将来の職業を意識するには非常に大切な年齢ですので、少しでも教員という仕事に興味を持ってもらいたい、という考えからです。県内5つの教育事務所が中心になって開催している状況で、各地区で50名から110名程度で合計360名まで参加が可能となっております。現在の申込者数は、中学生54名、高校生24名、計78名です。まだ募集人数に達していないので、期間を延長しているところです。実施形態は、「参集型」とオンラインを組み合わせた「ハイブリッド型」で行います。セミナーとしては参加した生徒同士が、将来のこと、教職のことを話し、語り合うことができるようなスタイルで、小中高校の現役の先生たち、養護の先生、特別支援学校の先生などから直接話を聞けるような取組を行います。過去に参加した生徒のアンケートからは「普段接することのない先生の仕事について知ることができてよかった」などという声が多く寄せられているところです。実施日、会場は資料に記載のとおりです。ぜひ、教員の確保、養成、教員を目指す中高校生のために、少しでもサポートをしていければというところです。

本日の発表項目に関する説明は以上になります。

配布資料

 

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