令和8年6月 教育長定例記者会見
教育委員会では、令和8年6月29日(月)、教育長定例記者会見を実施しました。内容は以下のとおりです。
会見要旨
6月の定例記者会見の発表項目は3点です。
県生涯学習センターの取組について
(資料「県生涯学習センターの取組について」に基づき説明)
県生涯学習センターの取組について、資料に基づいて説明をいたします。
県では、県民の生涯にわたる学習活動を推進するために、現在5カ所に生涯学習センターを設置しております。地域ごとの課題解決に繋がる活動を企画・提供しつつ、地域における交流の拠点としての役割を果たすことに加えて、各地区の教育事務所とも連携し、学校教育を含めた様々な取組を行っています。
生涯学習センターの役割についてですが、「個人の趣味や教養の場」から学びの成果を活動につなげ、地域の課題解決に繋げていく、「知と人材のプラットフォーム」へ転換し、資料にある「核となる3本の柱」を掲げて活動しておりますので、紹介させていただきます。
1の「現代的課題へのチャレンジ」ですが、多文化共生や家庭の教育力向上、障害のある方の社会参加など、現代的地域課題の解決に向けて、必要な人材の育成と関係団体との連携・ネットワークの構築などに取り組むだけではなく、地域住民の方が主体的に関わることができる体制づくりを支援しております。
また、「セカンドキャリア教育事業」として、キャリアアップに関する講座や、リカレント教育につながる講座を開設して、様々な職業に対する関心を高める機会や、第二の人生における職業を考える機会も提供しております。
次に2の「地域のリーダーの育成・交流」についてですが、「地域の核となる人材・団体育成事業」として、ボランティア指導者の養成や、防災・障害者支援といった地域課題を解決するリーダーの育成研修を行って、様々な場所で活躍できる人材、団体の育成を図っております。
「社会教育人材の養成・活躍促進事業」では、今年度から新たな取組として、水戸の生涯学習センターにおいて「社会教育主事講習」を開始し、社会教育に関する専門的なスキルを持つ人材を養成します。期間としては、7月21日から8月14日まで行う形で進めております。この講習で学んだ人材が地域の中心となって、県民の学習活動や地域課題解決を支援できるようになり、持続可能な茨城の未来を創っていくものと考えています。
続いて3の「未来を担う人材の育成」ですが、「ヤングボランティア育成事業」として、中高生を対象にボランティア活動の基本的な学習機会を提供しています。さらに、若者たちが学んだ知識を活かす機会を設けることで、地域課題を自ら設定し、イベント等の企画や運営補助などの活動を通じて、解決策を実践する力を養えるよう支援しています。
なお、水戸の家庭教育、県北の防災コミュニティ、鹿行のボランティア地域づくり、県南の障害者の生涯学習、県西の外国人支援と、地域ごとの課題に対する取組も行っており、それぞれ特色を出してやっておりますが、県全体での様々な地域課題への取組を共有できればという内容でございます。
また、「課題解決チャレンジ」の実践例として、県北で行っているICTを活用した地域防災の取組、県南で行っている障害者の生涯学習・障害者支援の取組を紹介しております。
生涯学習センターは、今後も県民の皆様の「学びたい」という意欲を「活動」へつなぐコーディネーターとして、一歩踏み出す後押しができるよう取組を進めるだけでなく、地域の人口減少の状況も踏まえ、市町村とも連携して地域課題を共に解決できるよう支援していければと考えています。
今回ご紹介したセンターの情報は、インターネット検索システム「茨城の生涯学習」、各センターのホームページで紹介しております。
令和9年4月開校の神栖特別支援学校の進捗状況について
(資料「令和9年4月開校の神栖特別支援学校の進捗状況について」に基づき説明)
次に、説明項目2つ目の「令和9年4月開校の神栖特別支援学校の進捗状況について」です。来年度開校いたします神栖特別支援学校について、説明させていただきます。
県立神栖特別支援学校を追加する設置条例の一部改正が県議会で議決され、7月1日付けで施行されるため、開校準備室を正式に立ち上げてまいります。
鹿島特別支援学校で昇任するものが二人、一人が鹿島特別支援学校の教頭から校長への昇任。もう一人は、友部特別支援学校の教諭が、鹿島特別支援学校の準備室に教頭として昇任します。
もう一方は、鹿島特別支援学校から7月1日付け設置の神栖特別支援学校に、事務長、校長、教頭、教諭二人と主任という形で、昇任と配置換えの人事異動が行われます。
人事発令については以上になります。助川事務長、小沼校長、そして教頭、教諭二人と主任が準備室のメンバーとなります。
次に、実際に9月1日以降に新校舎へ移転するスケジュールですが、ロードマップとしてフェーズ1が準備期、7月から開校準備室立ち上げ。その後フェーズ2は先行開校で、来年度2027年4月から8月31日に鹿島特別支援学校の中で開校をする。その後フェーズ3が9月1日以降、神栖市須田の方に新校舎完成後、移転して学びがスタートするスケジュールになっています。
7月以降行っていく内容は、ソフト面の準備として、学校の教育コンセプトの確立、時間割、指導要領、学校行事といった指導計画の策定と、高等部入学者選考準備と保護者への説明体制構築などに取り組んでいきます。次に「組織・象徴の準備」として、学校組織の編成と校歌・校章の作成などを行っていきます。最後に「施設・環境の整備」です。ハード面の整備になりますが、新校舎工事の進捗管理、教育用物品の選定・購入、各種施設管理等に係る契約調整、スクールバス運行などの調整です。
新校舎完成に先立って、ロードマップのフェーズ2に記載のとおり、児童生徒の学習環境を早期に確保するため、来年度4月に鹿島特別支援学校内に開校することとなります。その後移転するのが9月1日以降ということになります。
神栖特別支援学校は、神栖市在住の児童生徒の鹿島特別支援学校までの通学時間が長時間となっていることから、通学時間を短縮することを目的として新設する学校です。従来、新校については10月に設置しておりましたが、開校に向けては、手続きや多岐にわたる準備があり、より円滑に進めていくため、7月に設置という形で早めているところです。
2025年度英語教育実施状況調査の結果について
(資料「2025年度英語教育実施状況調査の結果について」に基づき説明)
次になりますが、6月18日木曜日に、文部科学省から2025年度英語教育実施状況調査の結果が公表されました。本県の中高生及び中高英語担当教師の英語力の現状と分析を踏まえ、今後の取組をお伝えします。
5月の会見の時にも、ネイティブ教師による英語の遠隔授業や、イマージョン教育の現状など、これまでも英語教育に力を入れていることをお話ししました。
1の「生徒の英語力」になりますが、左側が中学3年生の英語力。CEFR A1レベル相当以上の割合ということで、英検で言うと3級程度。右側が高校3年生の英語力、CEFR A2レベル、英検準2級程度に相当する割合ということです。国では2027年度までに、中高生の6割以上がそれぞれの水準に達することを目標に掲げています。
まず、本県の中学生についてです。2021年度から2024年度までの推移を、折れ線グラフで示しており、全国平均を本県の中学生は上回っていましたが、2025年度の調査では全国平均を2.4ポイント下回る結果となりました。これまでは全国平均を上回っていましたが、今回全国平均よりも下回る結果となったため、細かいところを分析し、生徒の英語力をつけてくことを、課題と捉えております。
今度は高校生です。2021年度当初、高校生の英語力は全国平均より7.8ポイント下回っておりましたが、現在は全国平均に近づき、ほぼ同様の推移を維持しております。
国の目標である、2027年度までに6割の高校生がCEFR A2レベル、英検準2級程度の英語力をつけるということに関しては、更に高校生の英語力をつけていくため、不足している力を分析し、対応をしていきます。
次に、英語担当教師の英語力の現状です。国では生徒の授業で指導に当たっている教師に対して、中高ともに、CEFR B2レベル、英検準1級程度以上の英語力を有することを求めています。
中学校の英語担当教師のCEFR B2レベル以上の英語資格取得の割合は右肩上がりになっており、年々向上はしています。しかし全国平均と比べた場合、下回る状況が続いております。これまでも色々な対応をしてきていますが、今回の2025年度調査においては全国平均と差が14ポイントと拡大していることから、その理由や全国と違う点を分析した上で、教師の英語力を上げていく必要があると考えています。
中学生の英語力が全国平均を下回った部分もあり、教師の英語力についても全国平均から差が開いたことが、大きな課題と捉えております。
高校の英語担当教師については、全国平均を上回る状況にあり、9割以上の教師がCEFR B2レベル以上の力を持った上で指導に当たっていることになります。
現在もすでにグローバル化していて、言語は非常に重要になってきているため、これから子どもたちが社会に出ていくにあたり、英語力は非常に重要です。そこで生徒の英語力向上において、一番身近で英語を話す存在が、学校の教師になります。
ALTやネイティブ教師の配置はしておりますが、一番身近な教師の英語力の向上は必須であるため、これに向けた対応を考えております。
今後の対応については、(1)生徒の英語力向上に向けた取組として、ALTとのコミュニケーション活動、ALTが主導する授業等の充実です。教師も一緒に、生徒のサポートを含め指導に当たっています。さらにネイティブ教師による遠隔授業なども活用し、44市町村で生徒たちのコミュニケーション能力を上げていきたいと考えています。
また、(2)教員の英語力向上に向けた取組につきまして、今年の4月1日時点で現状把握を行いました。英検の準1級相当の資格取得については、中学校では628人のうち381人が未取得でした。高等学校においては546人中44人が未取得でした。未取得者の状況を確認したところ、「英語資格試験を受験してない」というケースが381人中240人いました。また、茨城県での直近2年間の採用者のうち、英語資格を取得している割合が33.3%なので、英検の準1級相当を取得してない方が7割弱いることが分かっています。
もう一つ、県が実施しております英語力アセスメントの結果、未取得者の多くは、4技能の中の「語彙・熟語、長文の読解」に苦手意識があるということが、課題として考えているところです。
また、職場の理解の上で、学習時間の確保も考えていく必要があるので、今後は採用前の大学教育で、英検だけではなくどの試験であっても、相当レベルの取得を大学に強く要請していきたいと考えております。
あとは、資格取得へのロードマップとして、教師自身でも現状分析をしてもらい、その上で自分の力をつけるための学習と、合格をしていただくという形のロードマップを作成して、自己研鑽をしていただきます。
そして、読む力を補強するための県からの教材提供。先ほどのアセスメントの結果で、長文読解も含め、語彙力などに苦手意識があるのが結果として見えているため、県から教材を一人一人に提供し、弱点を克服して英語力を上げていただきたいところです。
さらに、生徒の英語力向上のための教師の英語力向上。通常の授業の中で教師の英語力も向上させ、その上で生徒たちの英語力も上がっていくよう、市町村教育長会、県校長会に要請していくところです。
最後に県の教育委員会、市町村教育委員会、県の校長会(小学校・中学校・高校)、大学関係者、英語教育に関わる方を含め、英語力向上に向けた会議を定期的に開催し、分析や対応をした上で、今年度、英語担当教師の英検準1級相当資格取得100%を目指します。
本日の発表項目に関する説明は以上になります。
茨城県教育庁 総務企画部 総務課 総務担当(広報・広聴)
〒310-8588 茨城県水戸市笠原町978番6
電話番号:029-301-5148
FAX番号:029-301-5139
メールアドレス:kyoikusomu8@pref.ibaraki.lg.jp