優秀賞 ひたちなか市立東石川小学校

地域と連携した防犯教育の在り方

優秀賞 ひたちなか市立東石川小学校
優秀賞 ひたちなか市立東石川小学校
優秀賞 ひたちなか市立東石川小学校

これまでの課題と活動のねらい

課題の把握と設定状況

本校は、駅や商業施設の近くに位置しており、児童の通学路において、多くの人の行き来がある。そのため、児童の登下校中に、不審者に遭遇する可能性が高い。毎年、不審者対応の避難訓練を実施しているが、主に校内に不審者が侵入した場合の想定での避難訓練である。そこで、地域と連携し、登下校中に不審者に遭遇した場合を想定した避難訓練を実施することで、児童の防犯に対する意識を高め、自ら犯罪から身を守ることができる児童の育成を図るために本テーマを設定した。

活動のねらい

地域や関係機関との連携を図り、不審者対応かけこみ110番避難訓練を実施し、児童が自ら犯罪から身を守るための危険予測・回避能力を高める。

計画と実践の状況

計画
  • 第1回避難訓練の打合せ(4月) 学校・県保健体育課
  • 計画の立案(6月)
  • 第2回避難訓練の打合せ(7月) 校内
  • 避難訓練実施代表下校班・下校コースの確認・代表児童の決定
  • 第3回避難訓練の打合せ(10月) 県警察本部、ひたちなか警察署、県保健体育課
  • ガソリンスタンドとの打合せ(10月)
  • 事前指導 不審者侵入時の基本的な約束の確認
  • 避難訓練の実施
  • 事後指導 スタンドでのやりとりの様子の視聴・振り返り
実践の状況

不審者対応かけこみ110番避難訓練は、毎年、茨城県石油商業組合社会貢献委員会が主催し、県内の小学校で行っている。今年度は本校で実施した。前半は、校庭で、全校児童を対象に、茨城県警察本部生活安全総務課による防犯教室を実施した。まず、「いかのおすし」についての話があり、その後、不審者から児童が走って逃げる訓練「20mダッシュ訓練」を行った。後半は、代表下校班の児童が、通学路にあるガソリンスタンドに実際に、かけこんで避難をする訓練を実施した。ガソリンスタンドの手前で不審者役から声を掛けられた児童がガソリンスタンドに駆け込み、店の方が児童をガソリンスタンドの安全な場所に誘導した。店の人は声を掛けられた時の様子や、不審者の特徴について児童から話を聞き、児童は、不審者役の特徴を正確に伝えた。その後、振り返りを行った。また、実施の様子を動画で撮影し、後日、各学級で動画を視聴し、登下校中に不審者に遭遇した場合の対応について、再度、全校児童で確認をした。

成果と今後の課題

成果

避難訓練についてのアンケートを全校児童に実施した結果、「不審者に声を掛けられたときの対処の仕方」「110番の家があること」について、それぞれ97%、91%の児童が「分かった」と回答した。このことより、地域や関係機関と連携し、外部から講師を招いて避難訓練を実施した結果、児童が自ら犯罪から身を守るための危険予測・回避能力を高めることができたと考える。

今後の課題

不審者対応避難訓練については、状況に応じて児童が適切に判断できるよう今後も、継続して様々な場面を想定した訓練を実施していく必要がある。また、日頃から、地域や関係機関と連携を密にし、情報交換等を行う機会を設定する必要がある。

 

実践の状況や今後の課題等詳しくはこちらのPDFをご覧ください
ひたちなか市立東石川小学校の取組