優秀賞 守谷市立黒内小学校

心と体の健康の推進~児童保健委員会による「スマイルプロジェクト」活動の取組を通して~

優秀賞 守谷市立黒内小学校
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優秀賞 守谷市立黒内小学校

これまでの課題と活動のねらい

課題の把握と設定状況

本校は守谷駅周辺を学区とする、児童数1,261名、職員数約100名の過大規模校である。
取組のきっかけは、令和5年5月の新型コロナウイルス感染症の5類移行である。学校長から「学校だからこそできる、児童と先生、児童同士の触れ合いの場を増やし、思い出作りを充実させるチャンスが到来した。児童と一緒に考え、無理なく、そして前向きに対応していこう。」との方針が示された。それを受け、児童保健委員会に「今、自分たちにできることは何か」を投げかけた。「マスクはもう外していいのだから、そのことをアピールする」「人は笑うことで免疫力が高まるということを聞いたことがあるから、笑顔を意識する」― 児童の前向きな発想に驚かされた。そして、保健委員会の児童が立ち上げた活動が「スマイルプロジェクト」。「黒内小学校をみんなの笑顔で、明るく元気いっぱいにしよう」という取組としてスタートして2年目に入った。
本校では「ウェルビーイング」をキーワードに教育活動を展開している。保健委員会の「スマイルプロジェクト」もそれと軌を一にし、児童の主体的な活動が活性化している。特に今年度は「自分のがんばりや成長、喜びをみんなで共有し、互いに認め合うことで、さらにみんなが笑顔で温かい気持ちになれるような学校にしよう」をテーマに、2年目の「スマイルプロジェクト」に引き継がれている。

活動のねらい
  • 児童が自分のよさや自分らしさ、自分の夢などを共有し、認め合う活動を通して、本校におけるウェルビーイングの実現を図る。
  • プロジェクト活動を通して、児童の課題に主体的に取り組もうとする態度、他の人に貢献しようとする意欲を育てる。

計画と実践の状況

計画
令和6年度 スマイルプロジェクト~折り紙編~
6月 メッセージカード(折り紙)を全校児童に配布する。(健康診断結果に同封)
7月 スマイルプロジェクトの紹介動画(内容とカードの作り方の説明)を作成し、校内放送で伝達する。
8月 折り紙メッセージカードの回収、整理を行う。保健委員会児童が、進捗状況を放送で紹介する。
9月 カードの回収終了。いくつかを校内放送で紹介する。
10月 全児童分のカードを虹の形にまとめ、職員室前の廊下に掲示する。
実践の状況

下記PDFをご確認ください。

成果と今後の課題

成果
  • 自分が幸せに思うことをカードに書いたことで、自分自身のウェルビーイングの状態を知ることができた。
  • 全児童のカードを廊下に掲示したことで、他の児童がどんなことで幸せと感じるのかを知ることができた。
  • 他の人のカードを見た児童が、「こんなときにうれしいって感じるんだね。」「この人、自分と同じだ!」など、互いに感想を伝え合い、学級や学年を越えて学校全体に広がる活動となった。
  • 「来年は保健委員会に入って、スマイルプロジェクトをやってみたい。」と言う児童も増え、心と体の健康に対する関心を高めることができた。
  • 折り紙カードの準備から、紹介動画の作成、カードの回収・整理、放送紹介、虹の掲示物の作成までの一連の活動を行う中で、「虹色の順番を調べてみるよ。」「この文章は明るく元気に読むといいね。」「掲示したらみんなびっくりするだろうな。」など、児童が意見やアイデアを積極的に出すようになった。これをきっかけとして、常時活動においても、進んで改善策を提案するようになり、児童が主体的に活動に取り組もうとする態度を育てることができた。
今後の課題
  • 学校全体のウェルビーイングの向上のために、保健委員会としてできるプロジェクト活動の内容や、児童のアイデア、主体性を生かす委員会での指導・助言の在り方についてさらに追究する。
  • 保健委員会の常時活動(手洗い石鹸液の補充、トイレの点検)の効率化、活性化のためにタブレットを活用するなど、委員会活動におけるICT機器の効果的な活用法について研究する。

 

実践の状況や今後の課題等詳しくはこちらのPDFをご覧ください
守谷市立黒内小学校の取組