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水戸教育事務所 学校訪問

笠間市立笠間中学校 第1回学校訪問レポート

令和2年11月19日 学校訪問

11月19日(木)、教員の働き方改革実践モデル校の指定を受けた笠間中学校を訪問し、取り組みや課題について話を伺った。

持続可能な学校づくり

 「この状態が続けば、学校を維持できなくなる」と、大関校長は話す。これまでの教育は教員の自己犠牲を基に成り立っていた。昔、教員を目指す若者にとって「先生」という職業は特別で、採用されるまで何度でも挑戦し続けた。
しかし、今の若者にとっては数多くある「職業」の一つである。教員免許を持っていたとしても、より良い就職先があれば教員になることはない。本当に子どもたちに必要なものはなにか、「よりよい先生像」は今までと同じではいられない。選ばれる職業になるためには魅力ある職場にしようという意識改革、それに応える環境づくりが必要だ。

教員間のコミュニケーション

働き方改革を進めるにあたって、プロジェクトチームを立ち上げ、教員の意識改革にも取り組んでいる。「今では私が最後になることも多い」。先生方の意識が高まり、校長室で業務をしていると職員室には誰もいない、ということもあるそうだ。
効率良く学校運営を行う上で、日常のコミュニケーションは必要不可欠。帰りが遅くなってしまう教員はスキルの少ない若手が多い。そこで中堅教員が手を差し伸べ、業務の効率化を後押しする。また、部活動指導に励む教員の事務作業を他の教員がサポートするなど、互いに得手不得手な業務をフォローし合う取り組みが進んでいる。

アウトソーシング

「学校サポーター」という職員がいる。「始めは何をお願いすればいいか、分からなかったんですよね」教務主任の遠藤先生はそう振り返る。先生は子どもたちに関わる仕事を手一杯に抱え、より良い授業を、教育をとさらに背負い込む。その中には「誰か」が代わりに行える業務があるはずだ。データ入力や掲示物の作成などを率先して依頼する遠藤先生を見て、今では他の先生も仕事を依頼するようになった。
その他にも、小学校と合同でコミュニティスクールの構築を進め、地域の方に校内の作業を担ってもらう学校支援ボランティア組織づくりを図る。

これまで行ってきた業務量の効率を上げるのではなく、教員が行うべき業務の根本的な見直しが求められている。真に教員が行うべき業務を精選し、地域のマンパワーを得て、学校と地域が一体となって子ども達を育んでいく。

プロジェクトチームの活動で地域の方と話し合いを行う様子
プロジェクトチームの活動で地域の方と話し合いを行う様子

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