県南教育事務所 学校訪問
石岡市立東小学校 第2回学校訪問レポート
2月25日(木)、石岡市立東小学校へ2度目の訪問を行った。モデル校の指定を受けてから約半年にわたり行ってきた取組の成果と、今後の課題を伺った。
目標を達成
東小学校は令和2年12月、令和3年1月に月45時間以上の超過勤務をした教員がゼロだった。この数値は、今回のモデル校での目標達成を意味する。「大きな行事がなく休日が多い時期とはいえ、この目標を達成できたことは大きい」と大倉校長は言う。
多くの取組の中でも効果が高かったのは、専科教員の活用だ。専門性の高い教科は事前準備や実際の授業が非常に難しい。他の教員の負担を減らしつつ、子供たちには質の高い授業を提供できる。また、時間割が決まっていて空き時間の計算が確実にできるため、業務の予定が立てやすい。来年度から小学校高学年での教科担任制が本格導入される予定だが、他の学校でも大きな効果が期待できる。
コロナで発生した業務が新しい取組の試金石に
東小学校ではコロナ対策として登校時の体温チェック・健康観察を欠かさず行っている。子供たちが安心して学校生活を送るためには必要なものだろう。
時間は7時40分から8時20分までの40分間。昨年度まではこの時間が立哨指導に充てられていたが、今年度は中止状態だ(数名による巡視は継続)。これにより、立哨の必要性が見直された。保護者や地域の方の協力もあり、大きな問題が起こらなかったため、来年度は学校からの立哨指導を保護者や地域に依頼する方向だ。
働き方改革は、目的ではない
教職員対象に実施したアンケートでは、時間が生み出されてよかった点として、子供に接する時間が増え、落ち着いて子供の話を聞くことができるようになったことや、教材研究の時間が増えたことが多く挙げられていた。「子供たちのために何ができるか」を常に考え、働き方改革に取り組んでいたことが分かる。この点を常に意識しなければならないと大倉校長は話す。「働き方改革=時間で帰ることだけが形式的に目的化してしまうと、子供たちのためにならない。先生たちも、どうやればよい授業を作れるかと試行錯誤しなくなり、スキルアップできなくなってしまう。『教員の育成』と働き方改革をどう両立させるか、今後より大きなテーマになっていくだろう」
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