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県西教育事務所 学校訪問

桜川市立岩瀬小学校 第2回学校訪問レポート

令和3年2月24日 学校訪問

2月24日(水)、教員の働き方改革実践モデル校の学校訪問の第2回目として、桜川市立岩瀬小学校と岩瀬西中学校を訪問した。モデル校の指定から約半年間にわたる取組の成果と今後の課題などについて報告・意見交換が行われた。

事務時間確保の取組

担任の事務時間確保に特に有効だったのが専科教員の配置であった。理科の専科教員を年度当初から1名配置し、3〜6学年の授業を担当した。さらに11月からは音楽の専科教員を1名配置し、全学年の授業を担当した。これにより、学年により差はあるが、週2〜5時間分を担任の事務時間に充てることができた。これまで教材の作成やテストの丸付け、連絡帳の確認などを全て放課後に行っていたが、専科教員が担当する時間にこれらの事務を行う時間が確保されたことで、直接超過勤務の削減につながった。
このほか、日課表の工夫により児童の下校時間を早めたこと、水曜日を5時間授業の日とすることで、放課後の時間を増やした。さらには、市教育委員会との連携により校内消毒作業や登下校時の立哨指導を外部委託することとした。こうした取組を積み重ねることで、教員の勤務時間内での授業準備のための時間などを増やすことができた。

教職員の意識改革

岩瀬小では、実践モデル校事業が掲げる「カット、キャップ、効率化」の共通理解を図るため、教職員が各自の働き方改革に対する考えや取組、悩みなどを出し合うミニ研修を実施するとともに、毎月アンケートを実施しその結果を共有することを続けている。
これらの取組から、当初はあまり退勤時間や超過勤務時間を意識していなかった教職員も見受けられたが、現在ではほぼ全てが意識して勤務するようになった。着実に教職員の意識改革が進み、超過勤務の削減につながっている。
「これまでの取組で教職員の意識改革は浸透できた。これまでは、教員とはこうあるべきとの考えから、授業のほかにも様々なことをやり過ぎていた部分もあったのではないかと思う。ただし、必要なことは残し、そうでないことはカットしていく判断が難しい。その判断が今後の課題だ。」と舘校長は話す。

保護者・地域の理解

教職員だけではなく保護者にもアンケート調査を行っている。
「時間割の工夫や日課変更」、「水曜日5時間授業」についてなど、ほぼ9割が好意的にみていることがうかがえる。「専科教員の配置」については、実に99%が好意的との結果であった。働き方改革の取組が保護者にも理解されてきている。
効果は確実に表れている。しかし、働き方改革は始まったばかりだ。舘校長は「持続できる働き方改革でなければならない。今後も模索し続けるしかない。」と話した。

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