思春期の子どもへのかかわり方Q&A

Q1登校時間になると「頭が痛い」「お腹が痛い」などと言って学校を休みます。このままでは不登校になってしまうのではないかと心配です。

A毎朝、お子さんへの対応で大変な思いをされていることでしょう。
なぜ学校に足が向かないのかは、一人一人違います。理由や原因がお子さん本人にもわからない、ということは珍しくありません。行こうと考えると具合が悪くなることに、お子さん自身が混乱していることもよくあります。まずは お子さんの思いや考えをじっくり聞いてみましょう。
登校を渋り出した時の対応はとても大切です。どのように接したらよいか迷うときは、家庭だけで抱えこまずに、学校やスクールカウンセラーに相談してみましょう。どのように対応するのがお子さんにとってよいか、一緒に考えて方向性を探っていきましょう。
しぶりながらでも登校しているお子さんは、普通に過ごしているようにみえても学校では緊張して大きなエネルギーを使っています。家庭では、お子さんがゆったりと過ごせるよう配慮してあげましょう。しぶっている本人を責めたり叱ったりせずに、しぶりながらでも登校している本人の頑張りを認めることを心掛けていきましょう
とはいえ、保護者が焦ったり不安になったりするのも当然です。そうした気持ちを誰かに話すことで、気持ちにゆとりをもってお子さんに寄り添えるようになります。

 

Q2近頃、子どもがふさぎ込んでいるように見えます。たまに「友達から無視される」「話しかけてもそっけない」とこぼすこともあり、いじめられているのではと心配です。

A 「なんだかふさぎ込んだり、妙にイライラしたりしている」「衣服や持ち物が妙に汚れている」 「けがや体調不良を訴える」「交友関係に変化があった」などはいじめのサインかもしれません。日頃から お子さんの様子や友達との関係に関心をもって見守っていくことが大切です。
「いじめられていることは恥ずかしい」「いじめられる自分が悪い」「親に心配をかけたくない」などの気持ちから、学校で辛い思いをしていることを、自分から打ち明けられないことがあります。気になることがある場合は尋ねてみましょう。また、いじめられた体験を話すことは、そのことを思い出して辛い気持ちになるものです。お子さんが辛い体験を打ち明けてくれたら、まずは最後まで遮らずにじっくり話を聞きましょう。その上で、お子さんが いじめの解消に向けどうしたいか、保護者や先生にどうして欲しいかを、じっくり話し合いましょう。
お子さんの気持ちを大切にしながら、学校での安心・安全を守るために何ができるのかを、早めに学校に相談してみましょう。
状況が改善された後でも、「またいじめられたらどうしよう」という不安は、簡単には解消されません。また、傷ついた気持ちの回復には、時間がかかるものです。気持ちの整理がつくまでゆっくり待つ姿勢が大切です。

 

Q3子どもが四六時中ネットばかりしています。使用時間を決めて約束させても守らないんです。どうしたらよいでしょうか?

A子どもたちにとっては、ゲームで遊ぶことやSNSの利用が、息抜きになっていたり、友達とつながる手段になっていたりします。一方的に禁止したり、保護者が時間を決めて厳しく制限したりしても、なかなかうまくいかないでしょう。まずはお子さんに「ネットでどんなことをしているのか」、「どんなことが流行っているのか」、「どんな楽しさがあるのか」などを聞いてみましょう。
ときには保護者も一緒にゲームを楽しんでみるなど、ゲームやネットの話題が家族のコミュニケーションの機会になってよいかもしれません。自分の好きなことを認めてもらえるのはうれしいものです。
その上で、どのようにゲームで遊んだりSNSを利用したりするのか、利用する時間についてなど、おうちでのルールを本人と一緒に考えてみましょう。一度決めたルールでも、必要に応じて 親子で話し合って見直しをするとよいでしょう。

 

Q4中学校に入学してから、子どもがイライラして物に当たったり不機嫌な様子を見せたりします。家族に乱暴な口をきいたりもします。どのようにかかわったらよいでしょうか?

A中学校入学時は、新しい環境に慣れるために子どもたちは非常に気を遣い、精神的に疲れているものです。さらに、部活動に入部すると肉体的な疲労に加え、小学校の時よりも時間的な制約が多くなるため、「やることが多くてすごく忙しい」「好きなことをする時間が少ない」と感じてイライラしがちです。また、新しい級友や先生、上級生との接し方で不安や緊張を感じたりすることもあります。
子どもは外の社会で精一杯頑張って家庭に帰ってきます。そんなとき、「その態度は何だ!」「何やってんの、ちゃんとしなさい!」など、親の感情をそのまま投げかけることは、さらに追い打ちをかけることになるかもしれません。
子どもは自分のペースでエネルギーの回復をしようとしています。家庭では、食事や家族との会話でなどでほっとできる、自分の好きなことをして過ごせるなど、ゆっくり安らげる環境を整えてあげましょう。

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