思春期の子どもへのかかわり方Q&A

Q1小学生の時に仲のよかった友達と中学校入学後、遊ばなくなりました。新しい友達もできず、元気がありません。

A最近の子どもたちは、子どもの数が減少したことや遊びの内容が変化したことなどを背景に、人とかかわる経験が不足しており、人間関係づくりが苦手でであると言われています。また、学級や部活動が違うと一緒に行動しなくなる傾向がみられます。
子どもにとっては、このような交友関係の急激な変化はつらいものであり、小学校の時に仲がよかった友達と遊べなくなることで、元気をなくすこともあるようです。
こういうときには、子どもを取り巻く環境の変化や人間関係づくりの困難さを理解し、つらい気持ちを受け止めることが大切になります。人間関係づくりで悩むことは、誰にでも起こりうることです。子ども自身の力で解決していかなければならない問題です。子どもの代わりにやるべきことを考えたり、代わりにやってあげたりするのではなく、心理的な成長を支えていくようにしましょう。

 

Q2子どもの教科書やノートにいたずらをされた跡がありました。いじめられているのではないかと心配です。

A「衣服の汚れが見られる」「けがや体調不良を訴える」「交友関係が変化する」「学習への意欲をなくす」などの小さなサインを見逃さないためには、日頃から子どもの生活の様子や友達との関係に気を配って見守っていくことが大切です。
「いじめられていることは恥ずかしい」「いじめられている自分が悪い」「親には心配かけたくない」という気持ちから、いじめられていることを自分から親にはなかなか言えないものです。また、いじめられた体験を語ることは、いじめを思い出してつらい気持ちになるものです。子どもの気持ちに寄り添った言葉かけや態度を心掛けましょう。そして、どんな小さなことでもいじめの解消に向け、すぐに学校に相談し、連携を図るようにしていきましょう。
また、状況が改善されたようにみえても「またいじめられるのではないか」という不安は、簡単には解消されません。温かく見守ってあげましょう。

 

Q3登校時間になると「頭が痛い」「お腹が痛い」などと言って学校を休みます。このままでは不登校になってしまうのではないかと心配です。

A毎朝、お子さんへの対応で大変な思いをされていることと思います。家庭だけで問題を抱え込むのではなく、早い段階で学校やスクールカウンセラーに相談しましょう。本人の不安な気持ちを和らげ、心理的な成長を支えていくためにも、登校をしぶり出した時の対応はとても大切です。また、なぜ子どもの足が学校に向かないのかは一人一人違います。お子さんにとってどのような対応がよいかを学校やスクールカウンセラーが一緒になって考えてくれます。
しぶりながらでも登校しているお子さんは、普通に過ごしているようにみえても学校では緊張して大きなエネルギーを使っています。家庭では、お子さんがゆったりと過ごせるよう配慮してあげましょう。しぶっている本人を責めたり叱ったりせずに、しぶりながらでも登校している本人の頑張りを認めることを心掛けていきましょう。

 

Q4勉強が難しくなったり、部活動が始まったりと、小学校との違いに戸惑っているせいか、イライラして家族にも反抗します。どのようにかかわったらよいでしょうか。

A中学校入学時は、新しい環境に慣れるために子どもたちは非常に気を遣い、精神的に疲れているものです。さらに、部活動に入部すると肉体的な疲労に加え、小学校の時よりも時間的な制約が多くなるため、「学習時間が確保できない」「自由に過ごす時間が少ない」といったことから、イライラしたり、上級生との接し方で不安を感じたりすることもあります。
そんなとき、「成績が悪くならないように、もっと勉強をしなさい」「反抗するな」「もっと学校の話をしなさい」など、親の心配をそのまま投げかけることは、さらに追い詰めることになるようです。家庭では、食事や団らんなどでほっとできる、ゆっくり安らげる時間を家族みんなで確保することが、次の活動へのエネルギー源となります。心配を言葉にするよりも、勉強や部活動に集中できるような環境を整えていくようにしましょう。

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