水戸教育事務所 学校訪問
笠間市立笠間小学校 第2回学校訪問レポート
2年間の成果と課題
成果
- 様々な取組の効果により、月当たりの超過在校時間平均を10~32時間減らすことができた。(令和元年・2年度比)
- 教職員の意識改革が進み、超過在校時間80時間以上を0人に、さらに45時間以上を10人減らすことができた。(令和3年・4月比)
課題
- 長時間勤務になっている教職員の業務内容の見直し・改善。
- 教育支援ボランティアのさらなる活用。
今年度の取組
5時間授業の実施
夏休み5日間を授業日とし、午前中4時間授業、計20時間の時数を確保した。20時間のうち、18時間を総合的な学習の時間、2時間を教科の授業を実施することにより、10月以降、3~6学年に5時間授業日を週1日増設した。「休業日等における総合的な学習の時間の学校外の学習活動の取扱いについて」(通知)文科省平成31年3月29日により、各学校の判断により「休業日等における総合的な学習の時間の学校外学習活動」を総合的な学習の時間の各学年における年間授業時数の4分の1程度(18時間)まで実施することができる。18時間の総合的な学習の時間は体験的な学習を中心に校外の施設と連携した体験学習や、施設見学をメインに行った。
ICTを活用した授業改善の推進
働き方改革が進んだことにより、 1人1台端末を活用した教材や、活用法の研修が日常的に行われ、ICTを活用した授業改善が進んでいる。特に、意見の交流場面に効果のあるアプリ「ジャムボード」の校内活用研修(写真下)は授業改善に効果的であった。第2回教員の働き方改革実践モデル校訪問において、指導主事より「教材研究がきちんと行われているから調べる・まとめる・共有する・焦点化するという多岐にわたる活用が見られた」「低学年もスキルが高い。高学年においては課題の提示の仕方に工夫が見られ、児童が主体的に取り組んでいる姿が見られた」と評価していただいた。また、端末を使ったアンケート機能等の活用スキルは、児童の委員会活動や係活動にも生かされている。
教育支援ボランティアの活用
昨年度学区内に呼びかけ、募集したボランティアは現在41名の登録があり、そのうち課外活動指導者は3名となっている。令和3年4月から11月現在で参加行事数12、参加総数53名である。学校から一斉メールでボランティア募集と集約を行うことで、ボランティアコーディネーターを置かずに運営を行える体制を整えた。ボランティアに参加してくださった方には、お礼として子供たちの手作りのマスクケースや保冷剤をプレゼントし、交流が図れるようにしている。
ボランティアの内容は、道路沿い花壇の苗植え(写真下)や家庭科・音楽科などの授業支援、校外学習引率など、教職員からの要望で決められた16項目である。今後は学校運営協議会にも図り、協力を仰いでいきたい。特に、小学校の課外活動である金管バンド部の指導・運営、スナッグゴルフ、相撲などは、地域の指導者を中心に地域で運営する団体へと移行していきたい。現在、地域の方を中心に金管バンド部が地域のバンドへと移行中である。今後は学校から離れ、地域の行事での活躍の場を確保していく。また、スナッグゴルフ、相撲などは、市スポーツ振興課の協力のもと、スポーツ少年団化に向けての事務手続きを行っている。
ICT活用による業務軽減
- ICTサポーターの活用
生徒指導用動画(情報モラル)の作成
端末の活用による健康観察システムの運用
行事の出欠確認や学校評価アンケートシステムの電子化 - 端末の活用による業務改善
全校集会行事のオンライン化による集合・解散にかかる時間の削減
各種おたより類の電子データ化による印刷業務の削減と担任の負担軽減 - AI型ドリルや学習支援ソフトを活用した自主学習の推進
これらの取組には課題を感じている教職員が多い。今後、活用方法について検討し基礎学力の定着状況について検証する。
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