今、茨城県の高校は?

県立高校の現状

県立高校は、令和3年5月1日現在で94校(本校数)設置されています。
全日制、定時制及び通信制課程の学校があり、それぞれの課程に多くの生徒が在籍し、特色ある学びの中で、自己の実現に向けて励んでいます。

学級数・在籍者数
  • 全日制 1,373学級 50,160人
  • 定時制 101学級 1,408人
  • 通信制 652人

全日制課程

昼間に通学する一般的な課程であり、令和3年5月1日現在で90校(本校数)がこの課程を設置し、1,373学級 50,160人の生徒が在籍しています。学科も多数設置しており、令和3年度生徒募集における学科の数は、54種類あり、生徒の多様な個性や社会の変化などに対応しています。また、転入学や編入学などについては、柔軟に対応しており、中途退学者や、さまざまな理由による進路変更希望者に対しても道を開いています。

定時制課程

本来、就職して進学を希望する勤労青少年に対して、夜間その他特別の時間に勉強することができる課程であり、令和3年5月1日現在で12校 101学級 1,408人の生徒が在籍しています。また、定時制課程に在籍する生徒は、一部の科目を通信制の課程で修得したり、また、高等学校卒業程度認定試験や大学入学資格検定に合格した科目を、それに相当する高等学校の各教科、科目の単位を修得したとみなし、卒業に必要な単位に加えることができます。これにより、3年間での卒業が可能となります。

通信制課程

学ぶ意欲がありながら、仕事の都合やその他の理由から、全日制にも定時制にも進学できない人のために、“通信”という方法により高校教育を行う課程です。設置している学校は水戸南高校1校で、普通科とライフデザイン科の2つの学科があり、令和3年5月1日現在で652人の生徒が在籍しています。学習方法は、主に学校とのレポートのやりとりです。そのレポートの結果と、2週間に1日のペースで登校して受ける面接指導(スクーリング)及び年2回の期末試験で単位を修得します。

新しいタイプの高校

現在の高校や高校生を取り巻く状況をみると、国際化、情報化、少子高齢化などが進み、社会が大きく変化しています。
また、中学校を卒業する人のほとんどが高校などに進学するようになり、高校生の進路希望はますます多様化しています。
そこで次のようなことが学校に求められています。

  • 時代の進展や生徒・保護者のニーズに対応した魅力ある学科の設置
  • 全日制の単位制高等学校、多部制の定時制課程の単位制高等学校、中高一貫教育校の設置
  • 確かな学力を育成するとともにキャリア教育を推進する学校づくり
  • 多様な進路希望等に対応した弾力的な教育課程を編成するなどの創意と工夫を生かした特色ある学校づくり

これらに対応するため県教育委員会では、以下の取組を進めてきました。

  • 学科改編の推進
  • フレックススクール(多部制の定時制課程の単位制高等学校)の設置
  • 全日制課程の単位制高校の設置
  • 総合学科の設置
  • 中高一貫教育校の設置
  • アクティブスクール(基礎学力の定着とキャリア教育に重点を置いた単位制高校)の設置

また、AI・IoTなど科学技術の進展やIT人材の不足、日本語を母語としない生徒の増加といった、社会の変化や地域のニーズへの対応として、令和4年度以降、外国人生徒等への支援の拡充、科学技術高校やIT専科高校の設置など、魅力ある学校の設置の準備を進めています。(県立高等学校改革プラン実施プランⅠ期第2部)

定時制課程における単位制高校

定時制課程における単位制高校は、学習歴や生活環境などが多様な生徒に対し、広く高校教育の機会を確保する目的で、平成3年度から、水戸南高校に導入しました。平成17年度に鹿島灘高校、平成20年度に結城第二高校、平成24年度に茎崎高校、平成30年度に高萩高校が加わりました。その特色は、

  • 学年の枠がなく、自分の計画に基づいた学習が可能
  • 昼間部、夜間部などの複数の時間帯における授業の実施
  • 過去に在学した高校において修得した単位の加算
  • 異年次混合授業
  • 通信制課程との併修の実施
  • 転編入学生の受入れ

などであり、誰でも、自分に合った時間に、必要に応じて高校教育が受けられるよう、生涯学習の観点に立った特別な措置を認めています。

全日制課程における単位制高校

個性を最大限に伸長する教育を一層促進するため、生徒の科目選択の幅を拡大する単位制を全日制課程にも導入しました。平成10年度に牛久栄進高校が普通科の全日制単位制高校となり、平成15年度には太田第一高校が、平成16年度には日立第一高校と水海道第一高校が、平成17年度には水戸第一高校が、平成19年度には鉾田第一高校が、平成20年度には磯原郷英高校が、平成21年度には石下紫峰高校がそれぞれ普通科の全日制単位制高校となりました。また、平成20年度には、勝田工業高校が専門高校として初めての全日制単位制高校となりました。これらの高校の他に、総合学科の高校は原則として単位制を採用しています。
なお、平成23年度から茨城東高校が、平成27年度から石下紫峰高校が、基礎学力の定着とキャリア教育に重点を置いた単位制高校(アクティブスクール)となりました。

全日制単位制高校の特色は、

  • 学年の枠がなく、3年間の学習計画に基づく自分の時間割の作成が可能
  • 少人数編成授業、異年次混合授業、習熟度別授業など多様な形態の授業の実施が可能
  • 生徒の興味・関心、進路希望などに基づく主体的な学習が可能
  • 学習意欲を高めることによる、一人ひとりの個性を生かした進路希望の実現が可能

といったことです。

総合学科

普通科、専門学科に次ぐ「第3の学科」として登場したのが「総合学科」です。総合学科の高校では、将来の進路への自覚を深める学習を重視し、ガイダンスを通して生徒が自らの適性や能力などを見極め、自己にふさわしい進路を見いだすことを目指すものです。

総合学科の主な特色は、

  • 普通科目と専門科目の多様な選択科目群(系列)の中から興味・関心、進路希望などに応じて科目を選択し、幅広く学習することが可能
  • 進路への自覚を深めるための学習を重視したガイダンス機能の充実
  • 生徒一人ひとりが自己にふさわしい進路を決定することが可能
  • 原則的に単位制を採用しているので、一人ひとりの生徒が学びたい科目や必要な科目を選択することが可能

総合学科は、平成10年度には八千代高校に、平成15年度には取手第一高校に、また平成16年度には大子清流高校と鉾田第二高校に、平成17年度には江戸崎総合高校に、平成18年度には高萩清松高校に、平成21年度には坂東総合高校に設置しました。平成24年度には日立工業高校の定時制課程として設置しました。令和2年度からは、坂東清風高校が加わりました。

中高一貫教育校

中高一貫教育校では、中学校と高校を接続することにより、6年間で計画的・継続的な学習を行うことができます。
現在県内には14校の中高一貫教育校が設置されています。設置形態ごとに、設置者が異なる中学校と高校が連携して教育活動を行う「連携型」が 1校、中学校と高校とを分けずに一つの学校として6年間一体的に教育を行う「中等教育学校」が3校、同じ設置者による中学校と高校を接続して教育を行う「併設型」が10校設置されています。

私立高校の現状

私立高校は、県内には32校(全日、通信併置校は1校と計上。中等は含まず。株式会社立の高校を含む。)が設置されており、令和3年5月1日現在で38,059人(学法人立:32,557人、株立:5,502人)の生徒が在籍し、勉学に、あるいはスポーツ・文化活動などにいそしみながら個々の能力を伸長しています。

本県の私立高校の特色は、

  • 中学校を併設して一貫教育を実践している学校
  • 男女別学により歴史性や伝統を重んじた専門教育を実施している学校
  • 宗教教育による人間性のかん養を図っている学校

などがあり、それぞれが建学の精神に基づいた独自の校風を礎に教育活動を展開し、公教育の重要な一翼を担っています。

また、生徒一人ひとりの能力や個性が十分発揮できるよう、進路に応じたクラス・教育課程の編成、国際理解を深める海外研修や帰国子女の積極的な受け入れ、情報化社会に対応したマルチメディア活用による授業の導入など、教育環境も充実しており、恵まれた教育環境の中でスポーツ・文化活動などの分野においても全国レベルに達する実績をあげています。

その他

構造改革特区制度を活用することにより、学校法人以外の者が学校を設置することが認められることになりました。本県でも、教育特区の認定に基づき、株式会社立の高校が所在市町の認可を受けて、平成17年度より開校されています。

お問い合わせ先

茨城県教育庁 総務企画部 総務課 総務担当(広報・広聴)

〒310-8588 茨城県水戸市笠原町978番6
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FAX:029-301-5139
メールアドレス:kyoikusomu8@pref.ibaraki.lg.jp