いばらきの文化財

国選定 保存技術

茅葺

かやぶき

つくば市

茅葺は、わが国では草葺の一種として古くから建造物の種類と地域を問わず広範囲に使用され、農・山村の民家では、今なお若干ながらそれをみることができます。しかし、一般には茅場制度の消滅と原野の開発によって良質の茅が得られなくなり、「茅手」と呼ばれた葺師も年とともに減少し、現在では兼業としてわずかにその技術を伝えているにすぎず、それも老齢化して、一般の需要がない今日では、専業として成り立たないことから後継者を育成することも困難となっています。
茅葺は、古代に行われたと考えられる「元吊り」の工法から次第に改良されて近世には既に現在みられる工法になっていたと思われますが、なお地域的にはいくつかの技法の差がみられ、それが茅葺の地方色として伝統的に残されています。
現在重要文化財として保存されている茅葺の建造物を維持し、後世に伝えるためには茅葺の技術は欠くことができない重要な技術です。

1980年4月21日に、全国社寺等屋根工事技術保存会が「茅葺」の保存団体として認定され、2024年10月9日に、日本茅葺き文化協会が保存団体として追加認定されました。

保存団体

  • 一般社団法人日本茅葺き文化協会

茅葺

指定年月日 令和6年10月9日
所在地 つくば市北条