いばらきの文化財
文化財種別
国登録 記念物 名勝
岡山氏庭園(養浩園)
おかやましていえん
常陸大宮市
岡山酒造を創業した岡山仙太郎(1833-1889)によって、明治中期に現在の常陸大宮市高部地区に造られた庭園。高部地区は、江戸時代、主要な街道が交わる地に宿場町として発展し、和紙、材木、葉タバコなどの集積地として近代まで栄えた。
仙太郎は、自宅と酒蔵の建つ敷地内に、偕楽園の好文亭を模して建てたと伝わる3階建ての楼閣「喜雨亭」(登録有形文化財:令和4年6月29日登録)を建築したが、庭園も同時期に整備されたと考えられる。
庭園は、敷地北側の街道沿い建てられた喜雨亭を、西側の住宅や酒蔵と挟むように、東側に造園された。園内には、水路や池、池に浮かぶ中島などが巧みに配置され、ウメやモミジ類、コウヤマキ、ヒノキ等の高木、ツツジ類、アジサイ等の低木が植えられた。また、庭園の南側を流れる緒川や、その奥にそびえる岩山の眺望を、庭内や喜雨亭から楽しむこともできた。
養浩園では、多くの茶会や歌会等が開かれ、商売上の関係者、地元の政治家、文化人等が集った。また、庭園は近隣住民にも開放された。人々は季節の花を愛で、冬には子どもたちが、凍った池でスケートをして遊んだという。
西池及び中島
写真提供 常陸大宮市教育委員会
岡山氏庭園(養浩園)
登録日 | 令和4年11月10日 |
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所在地 | 常陸大宮市高部字宿 |
所有者 | 所有者 個人 |