いばらきの文化財

県指定 有形文化財 彫刻

木造獅子・狛犬

もくぞうししこまいぬ

常陸大宮市

一木造、彫眼、彩色、截金、漆箔
長倉愛宕神社に伝来したとされる、頭上に角のない開口の霊獣である獅子(阿像)と、本来、頭上に角を持つ閉口の霊獣である狛犬(吽像、角は欠失)の一対像。一木造で制作され、彫眼、前足の逆毛等に彩色及び截金、肉身部に漆箔等の技法が確認できる。両像とも手のひらに乗るほどの小さなものだが、動きのある表現、自然な筋肉表現等は見事で、鎌倉時代前期の慶派仏師による優秀な作品である。本像と同時期に、桜川市の楽法寺や薬王院等の慶派、またはその周辺の仏師による作品が確認されており、同時代の県内の仏師の動向を検討する上でも貴重な資料といえる。
(写真提供 常陸大宮市教育委員会)

獅子(左、吽形)・狛犬(右、阿形)

木造獅子・狛犬

1躯
寸法 獅子(阿形):像高15.5cm、奥行14.0cm、最大幅8.7cm
狛犬(吽形):像高15.5cm、奥行13.5cm、最大幅9.0cm
指定年月日 令和7年12月25日
所在地 常陸大宮市中富町1087番地の14 常陸大宮市歴史民俗資料館
管理者 常陸大宮市
制作時期 13世紀(鎌倉時代)