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いばらきの文化財

国登録 有形文化財 建造物

谷口家住宅店舗ほか3棟

桜川市

江戸時代から続く谷口家は真壁町屈指の旧家であり、江戸末期には絞油業・醤油製造業を生業としていたが、明治期には製糸業を営み、蒸気を利用した機械製糸所を設立するなど、県内有数の製糸所として発展し、近年までの生繭の販売を行っていた。
店舗は旧道に面して建つ伝統的な町屋建築で棟札により、地元の大工による明治33年の建築である。内部1階は店舗でL字型の広い土間に商家の店構えがみられる。
門は、親柱の内側に両開き板戸を備えた薬医門で、両側に通用門を備える。店舗と南蔵をつなぐ位置に建ち、建築年代は南袖蔵と同時期とみられる。
店舗に少し離れて建つ南袖蔵・北袖蔵はいずれも切妻造・桟瓦葺の2階建の重厚なつくりになっている。
この住宅は、製糸所として真壁町の近代化を支えた貴重な建造物であるとともに、明治期に建築された伝統的な町屋建築の典型として貴重な価値を持つものである。

谷口家住宅店舗ほか3棟

登録日 平成12年4月28日
所在地 桜川市真壁町桜井373
所有者 個人
谷口家住宅店舗
登録番号第08-0024号
構造木造2階建、瓦葺、建築面積53m2
建設年代明治33年
谷口家住宅北袖蔵
登録番号第08-0025号
構造土蔵造2階建、瓦葺、建築面積20m2
建設年代江戸末期
谷口家住宅南袖蔵
登録番号第08-0026号
構造土蔵造2階建、瓦造、建築面積33m2
建設年代明治末期
谷口家住宅門
登録番号第08-0027号
構造薬医門、瓦葺、間口2.7m
建設年代明治末期