茨城県教育委員会 > 芸術・文化 > いばらきの文化財 > 常陸大子のコンニャク栽培用具及び加工用具

いばらきの文化財

国登録 民俗文化財 有形民俗文化財

常陸大子のコンニャク栽培用具及び加工用具

大子町

【文化財の特色】
本件は、茨城県大子町で近世中期から行われてきたコンニャク栽培と加工の様相を示す用具類のまとまりである。この地域では、近世後期にコンニャクを薄く輪切りにして、串に刺し乾燥させて荒粉(あらこ)と呼ばれる加工品をつくる技術が開発され、コンニャクの日持ちが格段に伸びるとともに他地域への販売も容易になったといわれている。その加工技術の開発の成果を示す用具類でもある。

【文化財の説明】
在来種のコンニャクは成長が遅く、収穫して加工されるようになるまでに3年から5年かかる。コンニャクは寒さに弱く、秋の終わり頃に収穫すると翌年の春先に再び植え付けるまでの間、凍らないように越冬させることが大きな仕事であった。越冬のために用いられたのが、炉の上に設けられた火棚やヒムロと呼ばれる小屋であった。大子町でコンニャクの栽培・加工に用いられるコンニャクカゴやドンゴイレ、コンニャクを輪切りにするカンナや干す際に用いるミゴ、シノと呼ばれる笹竹(ささだけ)製の串などがあり、コンニャクの栽培とコンニャクを薄く輪切りにし、荒粉にして保存するまでの工程を知ることのできる資料群である。

  • 員数:146点(内訳 栽培用具85点、加工用具 61点)

常陸大子のコンニャク栽培用具及び加工用具

登録日 平成26年2月24日
所在地 茨城県久慈郡大子町
所有者 大子町(宮川自然休養村センター保管)