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いばらきの文化財

国登録 民俗文化財 有形民俗文化財

常陸大宮及び周辺地域の和紙生産用具と製品

常陸大宮市

【文化財の特色】
本件は、茨城県の北部常陸大宮市周辺で江戸時代以前から行われてきた紙漉(かみすき)と楮(こうぞ)の生産に用いられた用具類をほぼ網羅したものであり、当該地域において「那須楮」と呼ばれる楮の栽培生産と、「西ノ内紙」などと呼ばれ江戸時代には帳面用紙として需要の多かった和紙の生産や技術の伝播を知ることのできる貴重な収集となっている。

【文化財の説明】
常陸大宮市では旧山方町を中心に、江戸時代以前から「西ノ内紙」と呼ばれる和紙の生産が行われるとともに、和紙の原料となる「那須楮」と呼ばれる楮の産地としても知られてきた。「西ノ内紙」は江戸時代には水戸藩の奨励もあって生産量が増加した。
本件は、フネ、マンガ、ケタなどの紙漉に使用された用具や、楮の栽培・加工に用いられるヒョヒトリダイ、コボウチョウ、ブインヒタシオケなどの用具を収集したもので、常陸大宮市及び周辺地域における楮の栽培から始まる和紙生産の工程を知ることのできる資料である。

  • 員数:253点(内訳 生産用具230点、製品23点)

写真左 抄紙用具、写真右 表皮取り用具

製品
※写真提供:常陸大宮市歴史民俗資料館

常陸大宮及び周辺地域の和紙生産用具と製品

登録日 平成25年3月12日
所在地 茨城県常陸大宮市
所有者 常陸大宮市(常陸大宮市歴史民俗資料館他保)