いばらきの文化財

県指定 有形文化財 絵画

絹本当麻曼荼羅

けんぽんたいままんだら

結城市

恵心僧都の作といわれています。中央の図柄は極楽浄土の様を表し、阿弥陀如来(あみだにょらい)を中心に左右に勢至(せいし)・観音菩薩(かんのんぼさつ)が蓮の座にすわり、その周囲にはたくさんの菩薩がさまざまな姿態で描かれています。
前方の池には蓮の花が咲き乱れ、竜頭(りゅうず)の船が浮かび、前面の舞台では天女がたえなる音楽に合わせて舞をまい、背後には楼閣が立ち並び、雲上からは天女がにこやかに笑みをたたえて、このにぎやかな様子を眺めています。この外側の左側には観無量寿経(かんむりょうじゅきょう)による説話「まかだ国ぴんばさら王入信物語」、右側に極楽浄土の荘厳を感ずる方法「阿弥陀観想の十二観法」、下辺に九品往生(くほんおうじょう)の相「九品の来迎の図」が描かれています。
細かい線描や彩色の技術など県内にある曼荼羅のなかでも優れた作品です。

絹本当麻曼荼羅

1幅
寸法 縦197cm、横185cm
指定年月日 昭和32年1月25日
所在地 結城市結城1591
管理者 弘経寺
制作時期 室町時代