いばらきの文化財

県指定 有形文化財 建造物

不動院三重塔

ふどういん さんじゅうのとう

つくばみらい市

清安山願成寺不動院本堂の東南、楼門の内にあり、西を正面としています。廻縁付銅板葺の塔で、各層とも、円柱に縁長押、腰長押、頭長押、台輪をめぐらし、三手先、二軒繁垂木、中央の間を扉としています。
円柱表面には地紋を彫り、腰長押、頭長押、台輪にも彫刻を付け、台輪長押間、組物間、小天井、軒支輪などには厚肉調の彫刻を施し、尾垂木は龍形とするなど、茨城県内の近世建築に特徴的な装飾の多い手法を示しています。
初重脇間腰長押上を連子窓とせず大きく文字を刻んでいるのは、他に例のない珍しいものです。
寺蔵の「国宝本尊清安山不動院縁起草稿」中に「安永四年霜月二十日板橋村不動様三重初也、七拾参ケ村役人振舞も御座候」という写があります。
装飾が多いのですが、この地方の他のものほど装飾過剰ではなく、県内の塔としては貴重なものです。

不動院三重塔

1棟
指定年月日 昭和35年12月21日
所在地 つくばみらい市板橋2370
管理者 不動院
制作時期 江戸時代後期 安永年間