いばらきの文化財

県指定 有形文化財 絵画

絹本著色 弁財天画像

けんぽんちゃくしょく べんざいてんがぞう

水戸市

截金(きりがね)・金泥(きんでい)で21尊を1列、5尊を4段に描き、下部に本尊の弁財天を描いています。本尊の宝冠は特殊な形をなし、豊満な面相で、六手の最右手に剣、左手に輪宝、他の手にも各持物があります。本尊の両脇には17体の眷属(けんぞく)を従え、その下部左右に宝車、神馬、下段は海に宝船を浮かべ、普遍の弁財天と異なる様式で、竹生島曼荼羅とでもいうものではないかとの説もあり、なお研究の余地があります。
この画の製作時代は、顔の様を截金とすること、金泥(きんでい)併用と麻の葉の描き方、袖口の唐草等の様式などから、鎌倉末期の影響を受けた室町時代の作かと思われ、この時代の参考になります。幅48cm、縦102cmで、もとは鹿嶋市の個人蔵でした。

絹本著色 弁財天画像

1幅
寸法 幅48cm、縦102cm
指定年月日 昭和39年7月31日
所在地 水戸市緑町
管理者 茨城県立歴史館