いばらきの文化財

県指定 有形文化財 絵画

清海曼荼羅

せいかいまんだら

那珂市

興福寺で出家した常陸国の清海が著したと伝えられています。
智光曼茶羅・当麻曼茶羅(たいままんだら)とともに阿弥陀浄土を図示したもので楼閣・宝池とともに阿弥陀如来・諸菩薩を配し、外側に蓮華座をめぐらしていますが、当麻曼茶羅よりは簡素な構図になっています。
清海は平安時代中期の僧で、常陸国に生まれ興福寺で出家し、超昇寺に移り阿弥陀仏を信仰して、清水寺観音から授けられたのが、この曼茶羅であるといわれています。
江戸時代に書写した紺地金泥画で、享保17年(1732)1月13日鎌倉光明寺第58世義誉観智上人が寄進されたもので、同上人は当寺第34世住職で享保11年(1726)3月鎌倉ヘ移られました。
裏書きによれば、当寺には第24世白誉上人が法女の変相すなわち当麻曼茶羅を描かせたものですが、他の2つの曼茶羅がなかったので、これを奉納すると記されており、義誉上人が鎌倉へ移されてから、智光曼茶羅とともに寄進されたものです。

清海曼荼羅

1幅
寸法 縦98.0cm、横70.0cm
指定年月日 昭和47年12月18日
所在地 那珂市瓜連1221
管理者 常福寺
制作時期 江戸時代