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いばらきの文化財

県指定 有形文化財 絵画

紙本淡彩 海島秋来 小川芋銭筆 1幅

しほんたんさい かいとうしゅうらい おがわうせんひつ いっぷく

水戸市

小川芋銭は慶応4年(1868)に江戸赤坂溜池(現東京都港区)に生まれました。その後牛久沼のほとりに移住し、独自の作品を発表しました。
この作品は、112cm×95.6cmの大きさで、芋銭晩年の昭和7年(1932)に描かれたものであり、同年の日本美術院第19回展覧会に出品されました。
画面の下方には漁民が集い談笑する海辺の日常の光景が、また上方には打ち寄せる波とその波間から頭を覗かせる岩礁が描かれ、同じ画面の中に異次元の空間が2つ存在しているかのような印象を受けます。
茨城県近代美術館が所有する本絵画は、地域性と普遍性を備えた近代南画の傑作であり、小川芋銭の代表作の1つとして貴重なものです。

紙本淡彩 海島秋来 小川芋銭筆 1幅

1幅
寸法 縦112cm、横95.6cm
指定年月日 平成22年11月18日
所在地 水戸市千波町666-1
管理者 茨城県近代美術館
制作時期 昭和7年(1932)