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いばらきの文化財

県指定 有形文化財 絵画

絹本著色 毘沙門天像 1幅

けんぽんちゃくしょくびしゃもんてんぞう

筑西市

制作年代は鎌倉時代後期(13~14世紀)で、東国における有力な天台宗寺院である千妙寺(せんみょうじ)の寺宝の一つです。
毘沙門天像を中央に大きく描き、向かって右に吉祥天(きっしょうてん)像、左に善膩師童子(ぜんにしどうじ)を配しています。
中央の毘沙門天は、着甲して右手を高く掲げて三叉戟(さんさげき)を突き、左手は宝塔(ほうとう)を持って顔前に高く捧げています。足下には青系と赤系の顔料により彩色された二邪鬼(にじゃき)を踏みしめています。
吉祥天像は中国風の唐装の天女形で、仏器に宝珠(ほうじゅ)を持って両手で捧げる珍しい形式となっています。
善膩師童子は赤い袍(ほう)を纏(まと)って、両手で宝箱を持つ通常の図像形式です。
中世に遡る毘沙門天像の優品の一つとして位置づけられます。

絹本著色 毘沙門天像 1幅

1幅
指定年月日 平成28年1月21日
所在地 筑西市黒子214-1
管理者 千妙寺