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いばらきの文化財

県指定 有形文化財 絵画

絹本著色日吉山王本地仏曼荼羅図 1幅

けんぽんちゃくしょくひえさんのうほんじぶつまんだらず

筑西市

製作年代は、鎌倉時代後期(14世紀)で、東国における天台宗寺院の中でも有力な千妙寺の寺宝の一つ。天台宗の総本山比叡山延暦寺の守護神で、麓の坂本に所在する日吉大社すなわち山王社の諸神や本地仏を描く天台宗特有の画題と言える。
本作品では、日吉社のうち上七社(かみしちしゃ)の七本地仏(釈迦如来、薬師如来、阿弥陀如来、千手観音菩薩、十一面観音菩薩、地蔵菩薩、普賢菩薩)を上部に描き、下部は二段に区切り、上段は横に中七社(なかしちしゃ)のうち五社の本地仏(向かって右から、不動明王、虚空蔵菩薩、如意輪観音菩薩、文殊菩薩、毘沙門天)、下段には京都で天台宗を守護すると考えられた三社(中央に赤山明神、向かって右に祇園社、左に北野天神の垂迹神(すじゃくしん)が描かれる。本作品のように、これら合計十五社の本地仏を中心に垂迹神も一部加える日吉山王本地仏曼荼羅図は、他に類例がない。

絹本著色日吉山王本地仏曼荼羅図

絹本著色日吉山王本地仏曼荼羅図 1幅

1幅
指定年月日 平成29年1月26日
所在地 筑西市黒子214-1
管理者 千妙寺