いばらきの文化財

県指定 有形文化財 彫刻

鍍金仏

ときんぶつ

水戸市

銅造、鍍金、像高46.7cmで、両手首をのぞき本体一鋳(いっちゅう)です。
両手首は来迎印(らいごういん)を結ぶ木製の後補のものに変わっていますが、品質・法量などからみて、当初は左手第二指・第三指を伸ばし、他指を曲げ、いわゆる刀印(とういん)を結んだ長野善光寺本尊の模造である善光寺式像の中尊と思われます。
善光寺の本尊は、百済伝来、仏法初伝の像と伝えられて信仰され、鎌倉時代以降その模造が全国的に盛んに作られました。
像は低い肉髻部(にっけいぶ)、鉢の張った地髪(じはつ)、波形の髪際(はっさい)、面長の面相など鎌倉時代の特色で、衣丈(えもん)も写実的に処理されています。制作は鎌倉時代、13世紀後半頃と考えられます。
光背(こうはい)・台座は後補です。

鍍金仏

1躯
寸法 像高46.7cm
指定年月日 昭和29年8月18日
所在地 水戸市緑町1-2-1
管理者 信願寺
制作時期 鎌倉時代