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いばらきの文化財

県指定 有形文化財 建造物

小山寺本堂・仁王門・鐘楼

おやまじほんどう・におうもん・しょうろう

桜川市

小山寺は「富谷観音」として知られています。天台宗の寺院で、寺伝に天平7年(735)行基を開基として創立されたとされています。
本堂は、三手先斗きょうを使用した五間仏堂で、和様を主に、部分的に唐様の手法を加え、総体に丹・墨・胡紛による塗装を施しています。建立年代は、棟札により元禄10年(1697)であることが明らかで、この年代の建築物としては優れた部類に属するものです。屋根は、昭和39年(1964)に茅葺の上に鉄板葺としています。
仁王門は、三間一戸の楼門で、棟札より享保16年(1731)の建立であることが知られています。本堂より年代は下りますが、細部手法塗装等は類似しています。明治期の修理で一部改造がなされましたが、平成24年(2012)の解体修理で建立当初の姿にほぼ再現されました。屋根は、入母屋造に復元、こけら葺型銅板葺で整備されました。
鐘楼は、細部手法からみて、仁王門と同じ頃の建立と認められます。四方転び円柱の上に枠肘木を置き、切妻屋根をのせた形式です。この年代のこの形式の鐘楼としては珍しくまとまっています。

本堂

仁王門

鐘楼

小山寺本堂・仁王門・鐘楼

3棟
指定年月日 昭和46年10月28日
所在地 桜川市富谷2190
管理者 小山寺
制作時期 本堂 1696年(元禄9)
仁王門 1732年(享保17)
鐘楼 1732年(享保17)