いばらきの文化財

県指定 有形文化財 彫刻

木造 観音菩薩立像

もくぞう かんのんぼさつりゅうぞう

潮来市

延命院は大生神社(おおうじんじゃ)の所管で、大生山延命院観音寺と称し、大生家の菩提寺です。
この像は本尊でしたが、明治12年(1879)同寺は焼失し、像は類焼をまぬがれ、昭和40年(1965)に修理が行われ、現在耐火建築の収蔵庫に安置されています。
像高161.2cm、榧(かや)材の一木造、背刳(せぐり)を施し、両腕とも肩先から別材、両足も別材でつくられています。
両眉を連続させるように彫った眉や、豊かな頬をもつ面相、幅広い量感に富む体貌、細かい襞を繰返し刻んだ二重天衣(てんい)の衣文線(えもんせん)など古様です。
しかし、伏し目がちに細めに刻んだ両眼の表情や、衣文のおだやかで浅い彫り口などから、この像の制作年代は平安時代後期と考えられます。
作者については詳かでありません。

木造 観音菩薩立像

1躯
寸法 像高161.2cm
指定年月日 昭和33年3月12日
所在地 潮来市大生750
管理者 延命院
制作時期 平安時代後期