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いばらきの文化財

県指定 民俗文化財 無形民俗文化財

上山川諏訪神社太々神楽

かみやまかわすわじんじゃだいだいかぐら

結城市

結城市上山川諏訪神社の祭礼は例年4月3日に行われ、太々神楽が神社境内の神楽殿で奉納されます。この太々神楽は十二座で構成され、十二座神楽・岩戸神楽・出雲系神楽などとも称されているもので、本県では結城市の他に11か所に伝承が見られます。上山川諏訪神社太々神楽十二座の演目名とその内容は、以下のようになっています。
第1座「五行の舞(四方固め)」 約5分
(白の尉面(じょうめん)をつけた者と黒の尉面をつけた者の2人舞で、最初に御幣を持ち四方に向かって連れ舞の後に奉幣、幣を鈴に持ち替えて舞います)
第2座「猿田彦(天狗)の舞」 約10分
(猿田彦の面をつけ、鈴と鉾を持った者の一人舞で、天孫降臨に際して先導役を務めたという記紀神話に由来した猿田彦の舞です)
第3座「翁(剣)の舞」 約5分
(切り顎白翁面をつけた者の一人舞で、思兼命といわれています。左手を背に回して腰をかがめて登場し、初めに鈴、途中から太刀を持って四方へ向かって舞います)
第4座「蟇目(ひきめ)(弓引き)の舞」 約15分
(若い男面に黒烏帽子、弓矢を持った者の一人舞で、四角で矢を射る所作の後、後半鈴と弓を持って舞います)
第5座「稲荷(男神)の舞」
(白狐の面、鈴を持ち鍬を担げて登場、耕す所作で舞台一周後、控えます)
第6座「稲荷(女神)の舞」 約20分
(ピンク狐面をつけ鈴に折敷(おしき)を持って登場、折敷に乗せた包みの切り紙をまき散らします。)最後に2匹が鈴と榊を持って一緒に舞います。
第7座「恵比須(鯛釣り)の舞」約40分
(恵比寿面、鈴を持ち釣り竿を担げて登場、釣り竿の先に餅をつけて舞台下に垂れ、参詣人の御祝儀を釣り上げ、餌として舞台下へ大量の餅を撒きます)
第8座「諾尊の舞」(なぎのまい)
(第一座と同じ面で登場、伊弉諾尊(いざなぎのみこと)・伊弉冉尊(いざなみのみこと)の二尊が国産みの台詞をかわしながら舞います)
第9座「冉尊の舞」(なみのまい)
(女面をつけて登場)
第10座「鈿女の舞」(うずめのまい)
(若女面に鳥兜をつけ、榊を持って登場、舞台一周して控えます)
第11座「手力男の舞」(たじからおのまい)15分
(髭をつけた男面に鳥兜をつけ、鈴を持って登場、鈴を榊に替えて舞います。途中控えの者が鏡を手渡すと、手力男は鏡を控えていた鈿女に渡し、鈿女の舞があって退出します。代わって手力男が榊と鈴を持って舞います)
第12座「大山祇の舞」(おおやまつみのまい)約10分
(黒鬼面に赤熊をつけ、右手に榊を持って登場、一舞の後、餅を撒き始めると氏子総代以下の人々によって準備された物(袋菓子・カップラーメン・カレールーなど)が参詣人に向かって盛大に撒かれます)
神楽の囃子方は、笛2人・太鼓1人・大拍子1人であり、各演目の舞人以外の保存会員が担当します。
保存会員は7人という少人数ですが、全員が全演目の演技・演奏を習得した免許皆伝者です。専門的な神楽士による芸能であることは、参詣人を楽しませる工夫が各所に見られることです。その最たる演目が第七座「恵比寿の舞」です。また伝統的に半世襲的な神楽士によって演じられていることは、江戸時代から結城地方が商品流通の一大拠点であったこと、農家の主婦の副業(織物)による現金収入があり、地域全体が豊かであったことと無関係ではありません。その伝統が第十二座「大山祇の舞」に見る氏子総代などによる参詣者への大盤振る舞いを演出し、これら全てが総合的に上山川諏訪神社神楽を特色づけているのです。

上山川諏訪神社太々神楽

指定年月日 平成17年11月25日
所在地 結城市大字上山川160番地
管理者 宗教法人諏訪神社