いばらきの文化財

県指定 有形文化財 彫刻

浅川獅子頭

あさかわししがしら

大子町

この獅子頭は牡2頭、牝1頭の3頭からなり、その名称は、太郎獅子(たろうじし)、次郎獅子(じろうじし)、女獅子(めじし)といい、太郎獅子は「浅川太郎」、次郎獅子は「保内次郎」、女獅子はそのまま「女獅子」と呼ばれています。
形体は3頭とも風流獅子の系統を有し、太郎獅子と次郎獅子はほぼ同形で頭部左右に2本の角があり、女獅子はやや小形で頭部中央に1本の角があります。
毛髪は3頭とも頭部に細かい穴をあけて植え込んだ東天紅(とうてんこう)の羽毛で覆われています。
材質は桐材で、唇、目縁、鼻孔は朱、その他は黒色で全体に漆を塗り、さらに角、眉間、目、鼻、歯に金箔(きんぱく)を施しています。
この獅子頭は水戸藩二代藩主徳川光圀からの拝領物で、鎌倉時代の名工春日(かすが)の作と伝えられ、地元熊野神社の宝物となっています。
また、この獅子頭をつけて踊る獅子舞を「浅川のささら」といい、地元の熊野神社及び真弓神社(まゆみじんじゃ)の祭礼に奉納されています。

浅川獅子頭

3頭
指定年月日 昭和37年2月26日
所在地 久慈郡大子町浅川3903
管理者 浅川ささら保存会
制作時期 年代不詳