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いばらきの文化財

県指定 有形文化財 考古資料

十王台遺跡出土十王台式土器

じゅうおうだいいせきしゅつどじゅうおうだいしきどき

日立市

十王台式土器は、那珂川・久慈川流域及び県北の海沿いの地域を中心に分布する、弥生時代後期の土器です。口が広く、胴が長い壺形土器が最も多く出土しています。
これらの壺形土器の文様は、口縁部(こうえんぶ)、頸部、胴部の三つの部分に分けられて刻まれています。
とくに頸部は縦方向の櫛目文(くしめもん)により、4から5の区画に分けられ、胴部には付加条縄文(ふかじょうじょうもん)が羽状に施されている点に特徴があります。
考古学者の山内清男が、昭和14年(1939)、『日本先史土器図譜』という本に、この土器を「十王台式土器」として紹介しています。それ以来、常陸地方に分布するこうした土器を「十王台式土器」と呼ぶようになりました。
東関東の弥生時代を研究するきっかけとなった貴重な土器であるといえます。

十王台遺跡出土十王台式土器

3点
指定年月日 平成14年12月25日
所在地 日立市十王町友部東2-1-5
(日立市郷土博物館、 東京国立博物館寄託)
管理者 個人
制作時期 弥生時代後期