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いばらきの文化財

県指定 有形文化財 建造物

二十三夜尊堂(旧延方学校聖堂)

にじゅうさんやそんどう(きゅうのぶかたがっこうせいどう)

潮来市

この堂宇は、文化4年(1807)に創建された延方学校(郷校)の聖堂で、棟札の墨書から文化4年(1807)に建立されたことが明らかです。聖堂の内部には、水戸藩主・徳川斉脩(なりのぶ)の親筆「至聖先師孔子神位」の木碑が安置されていました。明治5年(1872)廃校に伴い、明治11年(1878)現在地に移建されました。
堂は、移築に際して、側廻りの礎盤を廃し土台立ちに、内部は床を組み板敷に、屋根は鉄板葺にするなどの改造がなされています。
粽(ちまき)付の円柱、詰組(つめぐみ)、扇垂木等の禅宗様の手法を用いながら、円形断面の垂木、丸みをおびた棟木や梁等の部材を用いたり、内陣を高い化粧屋根裏天井、四周側廻りを半円形のむくり天井にするなどの特異な手法が用いられた、儒教建築の遺構として貴重な建物です。
平成12年(2000)に鉄板葺から銅板葺に葺き替えています。

二十三夜尊堂(旧延方学校聖堂)

1棟
指定年月日 昭和49年3月31日
所在地 潮来市辻197-7
管理者 月読神社
制作時期 文化年間(1810年代)