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いばらきの文化財

県指定 有形文化財 考古資料

坪井上遺跡出土硬玉製大珠 7点

つぼいうえいせきしゅつどこうぎょくせいたいしゅ

常陸大宮市

坪井上遺跡は、市街地の南東部で、久慈川に玉川が合流する地点に程近い標高50mほどの久慈川西岸の台地上にある縄文時代中期及び奈良・平安時代の複合遺跡です。指定された硬玉製大珠は、昭和50年代に耕作中に出土した5点と平成8年の発掘調査の際に出土した3点、計8点のうちの7点です。大きさは、長さ7.7~11.0cm、幅2.4~4.2cm、厚さ1.9~2.7cmで、65.0~185.0gの重さがあります。一つの遺跡から8点もの大珠が出土したのは、極めて稀有な事例と言えます。
同遺跡から硬玉製大珠の未成品や加工屑等は見つかっておらず、すでに穿孔された完成品の状態で同遺跡に搬入されたものと考えられています。また、新潟県信濃川流域を中心に出土する馬高式土器の特徴をもつ土器(火焔型土器など)も出土していることから、その搬入経路と考え併せて、北陸方面との直接的な結びつきを考えることができ、学術的にも貴重であると言えます。

坪井上遺跡出土硬玉製大珠 7点

7点
指定年月日 令和元年12月26日
所在地 常陸大宮市中富町1987番地の14
常陸大宮市歴史民俗資料館大宮館
管理者 常陸大宮市教育委員会
制作時期 縄文時代中期