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いばらきの文化財

県指定 有形文化財 書跡

日本書紀私鈔並二 人王百代具名記

にほんしょきししょうならびに じんのうひゃくだいぐみょうき

那珂市

了誉聖冏(りょうよしょうげい)の筆で、応永5年(1398)頃の成立です。
本書は、日本書紀神代巻上下2巻を仏教思想で註釈した部分と、神武天皇以来の歴代天皇を列挙した人王百代具名記(じんのうひゃくだいぐみょうき)と合わせたもので、天・地・人の3巻よりなり、第3巻の終わりに人王百代具名記が付けられています。
神武天皇から102代後円融天皇に至る歴代の天皇名、諡名(おくりな)等を列記しています。
承久3年(1221)の承久の乱の時、退位した仲恭天皇と後醍醐天皇の重祚(ちょうそ)を除いてちょうど100代になるので百代具名記というのです。
最後に、南朝の諸天皇を記し、98代は長慶院法皇(ちょうけいいんほうおう)です。これは長慶天皇即位の証とされることから、人王百代具名記は南北朝時代の南朝の長慶天皇の即位を確定づけた有力な資料です。

日本書紀私鈔並二 人王百代具名記

3冊
指定年月日 昭和47年12月18日
所在地 那珂市瓜連1221
管理者 常福寺
制作時期 室町時代