いばらきの文化財

県指定 有形文化財 工芸品

古鏡

こきょう

日立市

この鏡は径11cm、やや高肉(たかにく)の文様表出(もんようひょうしゅつ)で、巌(いわお)の上に大きく枝をはった松があらわされ、波のうちよせる洲浜(すはま)に竹が育ち、双鶴(そうかく)のくちばしが接している蓬莱鏡(ほうらいきょう)です。双鶴の上の小円形内に愛染明王(あいぜんみょうおう)を置く愛染明王蓬莱鏡でもあります。
蓬莱の図様は鎌倉時代から盛んになるもので、『平家物語』の「蓬莱山は千歳ふる、万歳千秋重れり、松の枝には鶴巣くひ、厳の上には亀遊ぶ」という今様(いまよう)を図化したものと考えられています。

古鏡

1面
寸法 径11cm
指定年月日 昭和32年1月25日
所在地 日立市弁天町1-21-12
管理者 個人
制作時期 室町時代初め頃