いばらきの文化財

県指定 有形文化財 工芸品

鰐口

わにぐち

潮来市

鰐口は社寺の軒下に掛け、前に垂らした綱を引いて、祈願のため打ち鳴らす日本独特の鳴器です。
この寺の鰐口には「上福寺願主内蔵国安観応三年五月十八日」と紀年銘がありますから、南北朝時代の文和元年(1352)に内蔵国安が領主となって奉納したことが明らかです。
鰐口の直径が29cm、最大の厚さが9cmの銅製で、両面とも内・中・外に三本線で区別され、綱のあたる撞座(つきざ)は無紋です。
中央部の盛り上がりは厚く、耳は薄く一部欠けていますが、県内でも屈指の古い鰐口です。

鰐口

1口
寸法 直径29cm、厚み(最大)9cm
指定年月日 昭和33年3月12日
所在地 潮来市上戸624
管理者 観音寺