いばらきの文化財

県指定 有形文化財 工芸品

銅板懸仏

どうばんかけぼとけ

常総市

円形の杉板に銅版鍍金(ときん)を施し、左右に釣り金具をつけた懸仏で、本来、神社のご神体である鏡に仏の姿を表し、本地垂迹(ほんじすいじゃく)の思想から発展したものと思われます。
形状は内外の覆輪(ふくりん)の間に連珠2、3と交互に配し、その間に華文(かもん)を打付けています。
中央には定印(じょういん)をした阿弥陀如来が蓮台(れんだい)に座し、その上部に天蓋(てんがい)と、左右に水瓶(すいびょう)を貼り付けています。
円形の形が完存され、当初の鍍金も所々に遺り、外側の肉太い覆輪が大きな連珠とよく調和して美しさを醸し出し、これに大きな釣金具が咬みついたような力強さがあって、懸仏としての重量感の満ちたものです。

銅板懸仏

1口
指定年月日 昭和35年12月13日
所在地 常総市水海道諏訪町3005
管理者 個人
制作時期 室町時代初期