いばらきの文化財

県指定 有形文化財 工芸品

太刀(銘 吉房)

たち(めい よしふさ)

水戸市

鎬造(しのぎづくり)、三つ棟(みつむね)、中鋒(なかきっさき)つまっています。鍛えは、板目(いため)に小杢(こもく)交りです。
地沸(じにえ)細かにつき、刃文(はもん)は、表裏小丁字(こちょうじ)交じりの小互の目(こぐのめ)で、腰の刀は、直刃(すぐは)調の細く長い小のたれです。総体にうるみごゝろで、鋩子(ぼうし)は、乱れ込み、先尖りごゝろで、茎(なかご)は生ぶ、雉子股(きじまた)です。
吉房は、鎌倉時代中期、備前国福岡一文字派(びぜんのくにふくおかいちもんじは)の巨匠で華やかな丁字乱(ちょうじみだれ)を焼いて有名です。地刃(じは)に同派の作風をよく表しています。

太刀(銘 吉房)

1口
寸法 刀長:75.2cm
反り:2.4cm
指定年月日 昭和38年8月23日
所在地 水戸市宮町
管理者 東照宮
制作時期 鎌倉時代