いばらきの文化財

県指定 有形文化財 工芸品

大袖鎧

おおそでよろい

水戸市

胴の胸前板裏に雪ノ下久家の銘があります。
草摺(くさずり)および壺袖(つぼそで)は、一枚の板札(いたざね)を紺糸(こんいと)で素掛け縅(すがけおどし)としています。肩部を守る小さな部品の小鰭(こびれ)は一枚板です。
籠手(こて)・臑当(すねあて)も板金を多用するなど、総じて実用を主とした堅固なつくりで、胴中央に三階菱(さんがいびし)を金箔(きんぱく)で描いています。
小カルタ金(がね)鎖繋ぎ(くさりつなぎ)の満智羅(まんちら)を具足しています。
兜は、六十二間筋兜(ろくじゅうにけんすじかぶと)で、早乙女家利の銘があり、吹き返しには桐紋を据えています。小笠原家伝来と伝えられています。

大袖鎧

1具
指定年月日 昭和39年7月31日
所在地 水戸市泉町2-1-21
管理者 個人
制作時期 室町時代