いばらきの文化財

県指定 有形文化財 工芸品

大袖鎧

おおそでよろい

筑西市

室町期の様式を備えた江戸上期の作で、62間星兜(ろくじゅうにけんほしかぶと)、大袖(おおそで)、本小札紺糸縅(ほんこざねこんいとおどし)、鍬形(くわがた)、高麗犬の大前立(おおまえたて)、八段の八幡座(はちまんざ)に後立野晒(うしろだてどくろ)がつけられ、吹返し鍬形台及び要所に石川家の定紋「丸に三つ葉りんどう」が配されています。
享保17年(1732)4月1日、伊勢国(三重県)より2万石で入封した石川家初代下館城主石川近江守総茂以来のもので、本家伊勢国亀山(三重県亀山市)6万石より分家した当時からのものと思われます。
石川家は享保17年より9代若狭守総管(ふさかね)に至る137年間在城し、明治2年(1869)版籍奉還の後、同8年(1875)総管より士族会の厚誼会(こうぎかい)発会に際し寄贈されました。
その後、同会より、下館城本丸内に鎮座している石川家の守護神である山城八幡神社に奉納されました。
昭和51年度(1976)保存修理を行いました。

大袖鎧

1具
指定年月日 昭和39年7月31日
所在地 筑西市下中山732-1
管理者 八幡神社(管理責任者 筑西市教育委員会)
制作時期 江戸時代