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いばらきの文化財

県指定 有形文化財 彫刻

木造 阿弥陀如来脇侍三尊像

もくぞう あみだにょらいわきじさんそんぞう

常陸大宮市

本尊の阿弥陀如来座像は、県内でも数少ない中央仏師の作です。
割合に低い肉髻(にっけい)で玉眼(ぎょくがん)、引き締まった左ひじで、口もとはかすかにほほえみを含んでいます。
像高は85cm、ひざ幅76cmで、衣文(えもん)の流れは力強く、ひざは低く螺髪(らほつ)以外はすべて金色でみごとな仏像です。
背面には朱漆の文字が記されていますが判読できず、光背(こうはい)と台座は後補で、鎌倉時代中期と末期の中間の作と思われます。
脇侍(わきじ)の観音菩薩立像は優しい顔で玉眼入り、中腰であって両手に蓮台をもち、結髪(けっぱつ)を欠いています。座像と同時代と思われ、像高93cmです。
脇侍の勢至(せいし)菩薩立像は、両手合掌の玉眼入り、中腰のやさしい表情です。
言い伝えによれば、真言宗を開いた空海が、奥州出羽三山、中尊寺(ちゅうそんじ)、二荒山(ふたらさん)巡錫(じゅんしゃく)の際、当山を開創したものといわれています。本尊阿弥陀如来は、当時を偲ぶ唯一の寺宝として現存しています。

木造 阿弥陀如来脇侍三尊像

3躯
寸法 中尊:像高85cm、ひざ幅76cm
脇侍:像高93cm
指定年月日 昭和47年12月18日
所在地 常陸大宮市国長853
管理者 阿弥陀院
制作時期 鎌倉時代中期~末期