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いばらきの文化財

県指定 有形文化財 彫刻

木造 阿弥陀如来脇侍三尊像

もくぞう あみだにょらいきょうじさんぞんぞう

水戸市

一木造、彫眼、古色(こしょく)、像高中尊50.6cm、観音36.2cm、勢至36.0cmで、三尊とも檜材の一材彫成です。
中尊阿弥陀如来は来迎印(らいごういん)を結び、両脇侍(きょうじ)のうち観音菩薩(かんのんぼさつ)は蓮台を捧げ、勢至菩薩(せいしぼさつ)は合掌して腰・膝をかがめて、ともに後補の雲足(くもあし)付きの蓮華座に立つ来迎阿弥陀三尊像です。
中尊阿弥陀如来像の体内腰部内刳(うちぐり)部分に、「建長八年九月十一日/大仏」の墨書銘(ぼくしょめい)があり、建長8年(1256)は制作年代を示すものと考えられます。
中尊の低平で下広がりの肉髻部(にっけいぶ)の形や、両脇侍の高い髻(もとどり)など、鎌倉時代中期の特色ですが、小像とはいえ、一木造の構造とともにその表現は古様の像といえます。
この時代の基準作例の一つとして注目されます。

木造 阿弥陀如来脇侍三尊像

3躯
寸法 中尊:像高50.6cm
観音:像高36.2cm
勢至:像高36.0cm
指定年月日 昭和47年12月18日
所在地 水戸市緑町2-1-15
管理者 茨城県立歴史館
制作時期 鎌倉時代