いばらきの文化財

県指定 有形文化財 彫刻

木造 観音菩薩立像

もくぞうかんのんぼさつりゅうぞう

結城市

寄木造、1躯、像高120cm余りです。
欅(けやき)材、玉眼(ぎょくがん)を嵌入(かんにゅう)する技法で、面長で目鼻立ちを小振りに表し、重たげで太くうねりのある衣文(えもん)を刻むなど、南北朝から室町時代初期の様式を示しています。
近年の修理の際、像内に墨書銘(ぼくしょめい)があることが確認され、延文元年(1356)、第8代当主結城直光(ゆうきなおみつ)の発願によって関東大仏師安路法橋院祥房が制作したことが記されていました。
制作年、制作者、願主等が明らかとなる基準作例として評価されるもので、願主ゆかりの地に伝来することは貴重です。
なお、本尊の像内には慶長18年(1613)の修理時の墨書(ぼくしょ)と銘札が納入されており、玉眼、手足などが修理されたことがわかります。

木造 観音菩薩立像

1躯
寸法 像高120cm余り
指定年月日 平成7年1月23日
所在地 結城市結城1139
管理者 大輪寺
制作時期 南北朝時代