いばらきの文化財

県指定 有形文化財 工芸品

石造宝篋印塔

せきぞうほうきょういんとう

つくば市

この宝篋印塔は標高461mの小田(おだ)山頂にあります。
山頂には土壇(どだん)が築かれ、その中央の石造基壇(きだん)上に本塔が建っています。
基礎(きそ)・反花座(かえりばなざ)・塔身(とうしん)・笠下(かさした)・笠(かさ)が各々別石でつくられ、相輪(そうりん)は後補です。花崗岩製で総高250cmです。
関東最古の石造宝篋印塔といわれています。
本塔は奈良県にある文応元年(1260)額安寺(かくあんじ)塔や弘長3年(1263)観音院(かんのんいん)塔によく似ています。
額安寺塔との類似は基礎側面を二区とすること、塔身を輪郭で巻くこと、笠下を三段につくることなどで、観音院塔とは基礎が二石よりなること、別石造りの反花座を設けること、塔身は同一手法であること、笠を七段とし最上部に露盤(ろばん)をつくることなどが類似しています。
昭和54年(1979)解体修理が行われ、その際、基壇の下を発掘調査したところ、常滑系(とこなめけい)の壺と、蓋(ふた)として使用された皿とが出土しました。

石造宝篋印塔

1基
寸法 総高:250cm
指定年月日 昭和46年1月28日
所在地 つくば市小田宝鏡山頂
管理者 つくば市
制作時期 鎌倉時代中期